各業務のデジタル化に考える、グランドデザインと個別着手の両立の重要性

全体俯瞰 鳥瞰

今日のポイント】

新型コロナ下では生産性向上やオンライン化のニーズから事業や業務のデジタル化に取り組んでいる企業も多く見られます。

その際に、自社の環境変化と将来像から事業のグランドデザインを描くことと、まずは出来るところから始める個別着手の両立を図ることが必要となっている中で、両者を可視化して社内外と共有するツールとして経営デザインシートや知的資産経営報告書の利用も検討をお勧めする次第です。

 

以下に、最近の新型コロナ禍での企業や支援側の対応に関する記事をいくつかご紹介いたします。

● 新規参加で1500万円受注も!「コロナ不況」に悩む企業を「入札」が救う

2020/7/6のマネー現代に表記のトピックスが掲載されていました。

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『国や地方自治体など官公庁が発注者となる入札は、基本的に金額と提案内容で競われることから、規模の大小や実績を問わず、どの企業も平等に参加できる。

特に実績のほしい中小企業やスタートアップ企業にとって、オープンでフラットな入札市場は、知られざるビジネスチャンスの宝庫なのだ。』

入札で作った実績と知見を、次の入札やそれ以外のビジネス展開に活用する戦略も、コロナ対応施策が一服した後を見据えて検討しておく必要性を感じた次第です。

 

● コンカー、中堅中小企業向け経費精算・管理クラウドのConcurR Expense Standardの料金体系を改定

2020/7/1に出張・経費管理クラウドを運営する株式会社コンカーは、表記のリリースを公表しました。

 

『Concur Expense Standardとは

導入企業数約40,000社を誇る、交通費、出張費、交際費など経費精算のあらゆる処理を一元管理するクラウド型経費精算・経費管理システムです。

モバイルアプリを使用することで、いつでもどこでも経費精算申請、承認が可能となるほか、経理部門でチェックしていた規程チェックを自動化することで管理業務の負担を軽減、経費の不正利用や誤入力といったミスを防ぎます。

電子帳簿保存法にも対応しており、e文書機能を活用し、領収書の保管コスト削減と業務のペーパーレス化に貢献します。』

「社内検討→取引先との交渉→契約→取引の実行と支払い」

と言う取引フロー全体のデジタル化の手段は整いつつある中、ユーザー側の迅速適切な対応も求めらていると感じます。

 

● SAP SuccessFactorsを活用しテレワーク環境下で人事業務の生産性向上を図る『Ulysses for ウィズコロナ』

2020/7/3に、人事領域の業務改善に特化したITコンサルティング事業を行う株式会社オデッセイは表記のリリースを公表しました。

 

『緊急事態宣言下の2020年5月23日~5月29日に実施したアンケート調査「『新しい生活様式』に対応するための人事業務の課題とデジタル化に関する調査」(全国の年商500億円以上、または従業員規模1000人以上の企業の人事担当者で、テレワーク業務をしている人400名を対象)の結果を踏まえ、ウィズコロナ時代に常態化するテレワーク環境下で人事業務の生産性を向上するソリューションサービス『Ulysses for ウィズコロナ』を発表しました。』

アンケート結果の概要の一部は以下のようです。(同リリースより抜粋)

■テレワーク環境下で人事業務の生産性向上に有効な仕組み(システム)とは

テレワーク環境下で生産性を向上させるためにはどのような仕組み(システム)があると効果的かを「人事管理業務」「労務給与管理業務」「人材管理業務」に分けて聞いたところ、以下の仕組み(システム)が生産性向上に効果的と認識している人事担当者が多いことが分かりました。

<人事管理業務>
 スマホやPC等でどこからでも申請書の作成や承認ができる仕組み(システム)
 人事/人材情報を一元管理して、どこからでも参照・活用できる仕組み(システム)
<労務給与管理業務>
 どこからでも給与計算システムが利用できる仕組み(システム)
 社員が使用しているPC等の情報から勤怠情報を収集し、管理できる仕組み(システム)
<人材管理業務>
 応募者のスマホを利用したビデオ面接で、対面面接や面接スケジュールの調整が不要になる仕組み(システム)
 eラーニングシステムを活用して社内研修やスキルアップ研修を開催する仕組み(システム)』

オンラインで業務が完結するシステムおよび面接や研修などのコミュニケーションに関する仕組みへのニーズが高いことが窺えます。

 

● ROBOT PAYMENT、「日本の経理をもっと自由に」プロジェクト始動

2020/7/3のWorkMasterに表記の記事が掲載されていました。

『プロジェクトの第1弾として「#さよなら紙の請求書」を掲げ、「紙の請求書の電子化」を推進。更に多くの企業の賛同の募集、経済産業省への働きかけをする為の個人の署名活動、経理の新しい働き方を世の中へ発信する為のインタビュー動画の配信、賛同企業に対する請求管理ロボの導入コンサルティング費用無償化を行う。』

契約と同様に、取引相手との協調が必要な経理部門の電子化は、業界、行政の取組みが必要な事が窺えます。

 

● テレワーク常態の日立や富士通はSEをどう育てるのか

2020/7/30の日経クロステック(xTECH)に表記のコラム記事(日経BP総研 谷島 宣之氏)が掲載されていました。

『日立も富士通も事業を支えているのはSEである。
「業務範囲や責任をあらかじめ厳密に規定した上」で優秀なSEを外から集めていくのだろうが、既に社内にいるSEも「テレワークが前提」の中で育てていかなければならない。』

(中略)

『テレワークが前提だとしても、すべてをテレワークに切り替えるわけではない。

 「大きな方針や計画の策定」は管理職だけの仕事ではない。
新人には新人なりの、若手には若手なりの「大きな方針や計画の策定」があり、そこに上司や先輩が「意見を直接言い合うことも欠かせない」。

 ジョブ定義書に「業務範囲や責任をあらかじめ厳密に規定」するに当たっては業務範囲の中に「後進の指導」を入れ、「後進を育成する責任がある」と厳密に規定し、「その実践は対面で行う」と明記する必要がある。』

氏が指摘されている、コミュニケーションや育成のミッションなど、テレワークが中長期となった際の人材育成は、SEに限らず、各業界共通の課題と考える次第です。

 

● 事業フロー全体のデジタル化やオンライン化のグランドデザイン

上記の一連の記事のように、人事、経理、契約、受付など各業務のデジタル化が進む中、システム面、事業面とも全体での合理化や統合が次の課題になるかと感じます。

例えば、電子契約についても、以下の記事では、産業構造から電子契約等が進まないとの予想が語られています。

・『日本企業のハンコ文化をどれだけ叩いても、「脱ハンコ」が進まない根本原因』

2020/7/2 DIAMOND onlineの、ノンフィクションライター窪田順生氏のコラム記事。

産業構造や人口動態等大きな枠組みと、個別企業や業界レベルの取組み、一つの問題について複数の視点から考える必要性が窺えます。

また、以下の株式会社グリーンクロスの代表取締役社長 久保 孝二 氏へのインタビュー記事は、ビジョンから出た、安全や人材育成、生産性向上などの中長期の施策の実施が新型コロナ対応にも効果を発揮している事例かと思います。

 

『縁の下の力持ちから、全国の舵取り役へと飛躍する(後)』

200/8/2【公式】データ・マックス NETIB-NEWSより

『土木・建築の現場における「安全対策」を専門とし、創業以来、西日本を起点に全国ネットワーク網の構築を進め、現在は総合安全産業のリーディングカンパニーへと成長した(株)グリーンクロス。今年50周年を迎えた同社は近年デジタルシフトを加速させ、「働き方改革」を着実に進めている。新型コロナウイルスによる影響を受け、同社はどのような対応をとったのか。現場の声をふまえ、検証してみる。』

 

● グランドデザインと個別着手の両立を図る

新型コロナ対応は、オンライン化やデジタル化を進める上では追い風になりますが、急に対応を迫られて、全体像を描けずに出来るところから始めた企業も多いかと思います。

ウィズコロナ、アウターコロナ時代を見据えて中長期の自社の将来像やビジョン、そこに至る道筋などのグランドデザインを描くことも重要かつ、今のうちにグランドデザインを描いておくことで、競合他社に対して有利に立てる可能性は高く、逆に他社より立ち遅れればリスクにもなり得ます。

とはいえ、足元の課題解決のために個別着手も必要であり、

以前のトピックス、『電子契約サービス導入に考える、「走りながら考える」選択肢』
でもお伝えしました様に、

グランドデザインと個別課題の双方を往復しながら、中長期の戦略と喫緊の課題解決の橋渡しを実施することが重要となってきます。

そのためのグランドデザインの可視化と、大きな環境変化が起きた際の更新を実施し、社内外で共有するツールとして、経営デザインシートや知的資産経営報告書の活用をお勧めする次第です。

 

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