業務の標準化と、事業環境変化への対応の両立のヒント
【今日のポイント】
DXの導入などに伴い、業務の標準化を進めている企業も多いかと思いますが、事業変化の都度、標準化した業務を見直すこともなかなか大変ですね。
標準化に必要な検討・実施項目を整理することに加えて、標準化プロセス自体の自動化も、全体最適や自社ビジョンとの整合性を考慮しつつ検討する価値があるかと考える次第です。
【目次】
1.業務の標準化とDX
2.メタバースなどの新規市場誕生を含む事業環境の変化
3.業務の標準化と事業環境変化への対応の両立のヒント
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DXなどのIT技術を生産性向上などの目的で導入する際には、現在の業務の進め方をそのまま自動化(人が行う作業をコンピューターやロボットなどに置き換える)のではなく、現在の業務の見直しや標準化を行う必要が出ていくることは、既に多くのニュースや事例紹介などでも目にするところですが、
例えば、以下の記事などもその動きの一つかと思います。
● 税理士の定型業務の抜け漏れをゼロにする業務マネジメントツール「ZoooU(ゾー)」がIT導入補助金2022の対象ツールに採択
~導入費用の最大1/2が補助対象に~
2022/12/12に、株式会社Beso( https://www.beso.work/ )は表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000059953.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『ZoooUは、税務会計業務を標準化しSaaSとして提供することで、業務の効率化と同時にタスクの抜け漏れによって生じる税理士賠償責任リスクの軽減を実現し、税理士事務所の収益化と顧問先の業績を向上するサービスです。』
⇒定形業務の自動化、チェック機能は、士業などの専門家に限らず、あらゆる業務に於いて仕事の品質向上や独自スキルの発揮へ貢献するものと、同社を含めて、今後の展開に期待する次第です。
上記のような、生産性向上や働き方改革などの従業員満足度(ES)の向上などの取り組みが今まで以上に求められている、その背景には、VUCAの時代と言われるように新型コロナや地政学的リスク、AI・IoTなどの新規技術やメタバースなどの新規市場の誕生等、諸々の事業環境の変化があることも、多くの方が感じているところではないかと思います。
『未来予測におけるフレームワークや情報源のブラッシュアップとプランBの必要性』 https://wp.me/p9D2bS-2eI でも、この事業環境の変化への対応を未来予測の面から取り上げてみましたが、
以下の記事なども、事業環境への変化の対応の事例かと考える次第です。
● 世界初!メタバース空間においてのブロックチェーン技術を活用した特許の取得。弁護ロボットで活用
2022/12/16に、メタバースでの士業サービスを扱う株式会社Robot Consulting( http://robotconsulting.net/ )は表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000087375.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『ユーザは弁護士などの専門家の成果物(例えば見解書)の電子データを閲覧して把握することが可能になるので、対象の問題に対処するための確実な情報の取得にかかる負担を軽減することができ、この問題に対処可能な専門家の検索を容易にすることができます。
今後は特許技術を利用し、法律事務所と連携してメタバース内での事例を集め、メタバース内での法的課題を解決していく事に取り組んで参ります。』
⇒メタバースにおけるリスク管理と、それを支援する専門家の利用や専門家自身の知見の周知などのマーケティング、それぞれのニーズが高まってくる様子が窺えると感じた次第です。
● 人事DXを推進し従業員のスキル可視化により生産性向上へ!リスキリングへの活用も
2022/12/12に、戸建住宅を中心とした住宅プラットフォーム事業を展開する株式会社アールプランナー( https://www.arrplanner.co.jp/ )は表記のプレスリリースを公表しました。
https://www.arrplanner.co.jp/news/news_details/20221212-4655/
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『当社は、従業員のスキル可視化による、適切な人事評価、人員配置を行うことでさらなる生産性向上を目指し、株式会社カオナビが提供するタレントマネジメントシステム「カオナビ」を導入し人事DXの取り組みを強化いたします。また、今後、全社的にDXの取り組みを促進するにあたって従業員のリスキリング※への活用も進めていきます。
※今後の業務において必要となるスキルや技術に対応するために、必要なスキルを獲得すること』
⇒本ブログトピックスの『社会人教育と時給把握にみる、知的資産の強化の方向性』 https://wp.me/p9D2bS-2fh でも取り上げた、リスキリングやリカレント教育などの社会人の学び直しに関する取り組みは、自社の人材向けから顧客への提供サービスまで含めて、注目が集まっていますが、
これを効果的に進めるうえでは、従業員のスキルの可視化に加えて、企業や個人の今後必要とするスキルの時間軸などに沿った明確化と提示も重要課題と感じる次第です。
上記のような業務の標準化は、DXなどの導入による生産性向上に加えて、知的資産経営の視点からも、人的資産の構造資産化(属人化したスキルや知見の組織内での共有と活用)に繋がる重要なプロセスですが、
事業環境の変化に応じて、一旦標準化した業務プロセスの見直しもまた、必要になることは言うまでもなく、かつ、今後はこの見直しは今まで以上に頻繁かつ複雑化していくのではないかと感じるところです。
この業務の標準化も頻繁に行うことは、それ自体がかなりの負担になることや、個別のプロセスごとの修正が全体の最適化とは整合が取れなくなる可能性も含んでおり、事業全体や他部所、必要に応じて社外との連携なども考慮する必要が出てくるため、さらに難しさが増す方向に行く可能性もあるかと思います。
この業務の標準化については、標準化に必要な検討・実施項目を整理することや、既存のマネジメント規格などを利用することも一つの方法かと思いますが、
今後は以下の記事のような、法規制等の外部環境変化の対応自体について自動化のサービスを利用するというのも選択肢となり得るのではないかと感じています。
● AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」、 自動レビュー機能が「就業規則」に対応開始
2022/12/16に、株式会社LegalOn Technologiesは表記のプレスリリースを公表しました。
https://legalontech.jp/5288/
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『AI契約審査プラットフォーム「LegalForce」で和文の「就業規則」レビューが可能になったことを発表いたします。
これにより、就業規則条項の抜け漏れや法改正対応の見逃しを防ぐことで審査・検討の質を高めるとともに、就業規則の効率的な策定・改定の支援が可能となります。』
⇒企業規模を問わず、人材の重要性と関連するルールの整備の必要性は連動して高まるものと感じた次第です。
上記のように、業務の標準化や外部環境への変化の対応のプロセス自体を、自動化・標準化していくことも、
『自社のコンテンツとビジョン・ブランドの一貫性』 https://wp.me/p9D2bS-2bj で取り上げた自社ブランド等との整合性の確保や、
『「ビジョンや存在意義」と「働きがい」をどう繋げるのか?』 https://wp.me/p9D2bS-2f3 で取り上げた組織と個人のビジョンの連動、
『自社のブランドとイノベーションを知的資産で連携させる』https://wp.me/p9D2bS-28e でお伝えしたような、上位概念から逆算していく方法などにも目配りしつつ、検討してみてはいかがかと考える次第です。
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