各社の案内ロボットに考える「情報の受け渡し」の巧拙
● LG Electronics、仁川国際空港でロボットテストをスタート
少し前になりますが、2017年07月22日のITmediaに、表記の記事が掲載されていました。
(引用は「」でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)
「案内ロボットは、LG Electronicsが独自開発した音声認識プラットフォームを搭載し、韓国語、英語、中国語、日本語を認識する。仁川国際空港公社の中央サーバと連動して空港利用者にフライト情報や搭乗ゲート、設備などの位置を案内する。必要に応じて、利用者を“歩いて”案内することもある。
掃除ロボットは、同社の家庭用ロボット掃除機を空港の環境に合わせて最適化したという。空港内で清掃が必要な区域の地図をデータベースに入れており、最も効率的な動線を自ら探して清掃するという。」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1707/22/news023.html
韓国の仁川国際空港で案内ロボットと、お掃除ロボットの試験サービスを開始するというものです。
案内ロボット
http://image.itmedia.co.jp/news/articles/1707/22/yu_robot1.jpg
お掃除ロボット
http://image.itmedia.co.jp/news/articles/1707/22/yu_robot2.jpg
これらのロボットは、2017年2月から小規模試験を行っていたそうですが、
それに関する2017年03月14日付け韓国経済新聞の記事では、
「「清掃ロボットはお互い疎通し、清掃員が不足している地域がどこかを判断し、作業の優先順位も決めることになる」
と、ロボット同士の連携機能が搭載されていると記載しています。
http://japanese.joins.com/article/821/226821.html
この、ロボット単体ではなく、ロボット同士の情報の連携というところが、AI・IoTの活用という点で今日を引きました。
● 人とロボット、ロボットとロボットの連携
ロボット同士の連携としては、
1>ロボット間で直接を交換して、各ロボットが自律的に判断する
2>各ロボットがクラウドに情報を上げて、そこで分析・判断して各ロボットに必要な情報や指令などを送る
などの方法が考えられます。
2については、日立製作が2016年9月2日、接客や案内を行なうヒューマノイドロボット「EMIEW3」の実証実験を羽田空港 国内線 第2旅客ターミナルにて行なっています。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1018069.html
認識そのほかの知能処理や機体の監視はロボットの外側で行なう「リモートブレイン」構成を採用し、1台目が2台目に道案内を引き継ぐときに、目的地が引き継がれるといった複数台連携制御も実現できるとのこと。
人間による道案内の場合、他の担当者の引き継ぐ際には、口頭で説明する手間が入ってきますがロボット同士では瞬時でデータが引き継がれるので、シームレスに連携がとれますね。
また、CNET Japanの2017年2月15日に掲載されていた、
ウェブ会議システムを提供するブイキューブと、AIを開発するNextremerによる、羽田空港 第2旅客ターミナル内で行われた、AIを活用した対話システムの実験導入では、
「質問の認識が困難なシーンでは人間のオペレーターに会話を引継ぐ。MINARAIにおいて会話の破たんを検知すると、遠隔地で常駐しているオペレーターがブイキューブのウェブ会議システムに画面を切り替え、質問内容を聞き直して回答する。」
とロボットが対応困難なときには、人間のオペレーターに引き継ぐ機能も検証されています。
https://japan.cnet.com/article/35096566/
● 電話のたらい回し
ユーザーとして問い合わせ窓口に電話した時などに、担当部署に回されて、最初から説明し直さなければならない場合と、最初の窓口に説明した内容が既に回された担当者に受け渡されていて、そこから話を続けられる場合とがありますね。
このように、社内での情報の連携にも前述のロボット同士、あるいはロボットと人間の連携と同じように、AI・IoTを用いた情報の円滑な受け渡しが実現できる仕組みの有無が今後、顧客満足度や効率化の点で重要性を増してくると考えられます。
● 人と機械の連携の円滑化
中小企業では、今回の記事のような案内ロボットというのは中々使う機会はないかと思いますが(ソフトバンクのペッパー君でも結構な費用がかかります)、人と機械、人と人、機械と機械の間の情報の受け渡し、特に人が間に入った時の情報の受け渡しの効率化というのは、効率化や顧客満足度向上の際に、重要な課題・施策になるかと思います。
グループウェアなど従来のサービスと、中小企業向けのAI・IoTサービス(例えばセールスフォース・ドットコムのPardot)を利用して、社内の情報の共有と受け渡しを改善することは、構造資産の強化の一つとして是非検討する価値があるものと考える次第です。
Padotについてはこちらから
https://www.salesforce.com/jp/products/pardot/overview/
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