契約の「ひな形・フォーマット」にみる「過去の経緯と将来のバランス」そして知的資産への転換

契約書作成

● ネット上の様々な契約ひな形

今まで結んだことのない種類の契約を行おうとした時に、皆さんはどうされるでしょうか?

専門家に依頼するというのもありますが、ネット上で使いたいひな形や契約例を探すことも多いのではないかと思います。

ネットで「契約 ひな形」と検索しただけでも以下のような、無料でひな形を提供しているサイトが出てきますね。

e総務.com
http://www.e-somu.com/business/agreement/agreement_04

「書式の王様」
https://www.bizocean.jp/doc/category/20/

クラウド会計大手のfreee
https://template.freee.co.jp/template_category/%E5%A5%91%E7%B4%84%E6%9B%B8

国土交通省の「業務委託契約書例」
http://www.mlit.go.jp/common/001115561.pdf

迷ってしまうくらいの多くのひな形が入手できます。

 

● ひな形のカスタマイズ

「特許庁とAIの相性は?」http://wp.me/p8EI7Z-7k
などで特許公報のような世界中で統一され、時系列的にも安定したフォーマットのデータベースとしての効用を、

「OKWAVEのFQAを利用した社内の知的財産の整理と活用ソリューション提供」
https://wp.me/p9D2bS-aS
では
人的資産を形式知化して構造資産に転換する際の形式知化の部分で、FAQの形式での整理は汎用性も高く、有効な方法であること

をお伝えしましたが、

契約などのひな形も、同じように構造資産の一つになりえるものかと思います。

ただしひな形はそのまま使えるとは限らず、案件ごとにカスタマイズが必要なことが多くなりますね。

とはいえ、一から契約書を作るよりは、ひな形の各文章について、案件ごとに必要な条件に合わせて変更していくほうが効率的なことは間違いありません。

そして、ひな形を使うもう一つの利点は、
「契約すべき(決めておくべき)項目に抜け漏れがないか」
というチェックリストとして使えるという点です。

これは、

「知的資産経営レポートをチェックリストに活用すると?」
https://wp.me/p9D2bS-8k
でお伝えしたことと通じるものがありますね。

 

● 過去の経緯とビジネスの将来像のバランス

ひな形を自社で持っている企業も多いかと思いますが、
自社のひな形というのは、元は外から持ってきたものでも、
そこに自社の色々な事例やニーズを入れてきて、今の形になっているものかと思います。

従って、それを変える場合も、現在のひな形の成り立ち・経緯を踏まえつつ、案件ごとにビジネスの将来像を、リスクも含めて想定するというバランスが必要になります。

 

● 改良の記録を知的資産に

契約に限らず、会社には色々なフォーマットが存在し、それらは何度か改訂を重ねている事が多いかと思います。

それらのフォーマット、ひな形の改訂の経緯(更新履歴)を改訂の理由と共に記録しておくことは、自社のトラブルやリスクにいかに対応してきたかという経験を共有し、今後に活用出来るという点で、前述のFQAのように、大切な構造資産となりえるものと考える次第です。

 

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