ゼネラル・モーターズの苦境やエネルギー自由化にみる収益源の獲得競争のポイント

ゼネラル・モーターズ

【今日のポイント】

米国自動車会社のGMが行っているレイオフ。自動車会社の苦境は裏返せば、テスラやグーグルなど交通手段という産業への新規参入社のビジネスチャンスが存在していることを示唆しているかと思います。

自社の収益源を確保した上で他業界の収益源に手を出せないかを検討することは、自社の強みを活かす一つの方法かと考える次第です。

 

● ゼネラル・モーターズ、一時解雇を始める

2019/2/16の1日5分ビジネス英語に表記のトピックスが掲載されていました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『ゼネラル・モーターズは、米国に拠点を置く、多くの問題を抱えている自動車会社である。同社は現在、4,000人を解雇しようとしている。これらには時間給で働く人々や正社員が含まれる。
同社は従業員1万7,700人に解雇通知を行い、2018年11月19日が期限だと伝えた。しかし、ゼネラル・モーターズを辞めた従業員はほとんどいなかった。現在、同社は彼らに辞めるよう求めている。
米国の車の販売台数は大きく減少したが、同社の車の生産コストは増加した。この対策によって、同社は2020年までに60億ドルを削減できる。』

ゼネラル・モーターズ(GM)は車単体の事業へのこだわりが強かったのではないでしょうか。

例えば、トヨタ自動車は、は少なくとも2011年にはそのビジョンの中でITS(Intelligent Transport Systems)を掲げて、人・クルマ・交通環境の総合的なシステム作りを進めています。

(それ以前から、自動車と交通システムの連携については取り組んでいたかと思います)。

GMの方は、トヨタに比べるとコネクティッドカーなど車社会全体についてのエコシステム構築構築の取り組みは遅れているとの印象を受けました。

2018-06-07
未来のコネクティッドカー社会実現に向け キャデラック、ドライバー支援機能「スーパー・クルーズ」を拡大展開・「スーパー・クルーズ」をGMの他ブランドに搭載 ・「V2X」は 2023年にキャデラックのクロスオーバー車両へ導入

自動車業界に限らず、自社が取り扱っている商品・サービスの市場や社会の中で関係するインフラ等を含めたエコシステムの中で有利な位置を確保するための競争が行われていますが、

そのルールと競争にかかわるプレーヤーが、AI・IoTなどによる産業構造の変化の中で変わってきている中で、いかに将来を先読みして手を打っていくかが問われています。

そして、その巧拙の結果の現れが、今回のGMのレイオフや先日の同じ1日5分ビジネス英語で取り上げられていたGEの苦境に関するトピックス

失速するGEパワー」 に見て取れると感じる次第です。

● 他業界の収益源というビジネスチャンス

今回の記事を、グーグルなど自動車、あるいは交通システムへの参入者側の立場から見れば、自社の収益源を確保した上で、他業界の収益源の獲得に乗り出していると捉えることもできるかと思います。

自動車会社はカニバリズムやいわゆるイノベーションのジレンマから、自社の主要な収益源を損なうような戦略は取りにくいですが、参入側はそのような制約がない分、有利とも言えますね。

同じような構造は、例えばエネルギー自由化によって、ソフトバンクやAUなどが、通信事業という自社の収益源を確保しつつ、その収益を使って電力小売りに乗り出している例にも当てはまるかと思います。

この、「他業界の収益源」というのは1つのビジネスチャンスである事を改めて感じる次第です。

● 他業界の収益源、市場へのリーチ方法を考える

他業界の収益源(市場)といっても、そこにリーチ出来なくては意味がないですね。

その観点から、グーグルなどの自動運転などはインフラ側からの自動車業界へのアプローチではないかと感じます。

ソフトバンクなど通信事業者は現在の顧客との繋がりが決済手段も含めて利用可能ですね。

実店舗、例えばコンビニがひきたてのコーヒーを販売し、既存の喫茶店の収益源に手を出せるのは、店舗に来るお客との接点を持っているから可能となっているといえます。

現在はSNSなど、今の事業で使っている市場へのリーチ方法以外の手段も豊富にありますが、まずは、自社の既存事業の強みや知的資産を含めた経営資源を活かしたリーチ方法をとることが必要と考える次第です。

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