完全栄養ラーメンにみる、自社商品の弱みを使った市場拡大

【今日のポイント】

「美味しいけど健康には・・」と敬遠されることも多いラーメン。

その弱みを強みに変えて市場を広げる上で、弱み克服⇒強み増強の順番で商品を改善する手法は、他業界にも応用が可能な方法ですね。

 

完全栄養ラーメン「BASE RAMEN すごい煮干」201991()リニューアル!

2019/8/27に、BASE GOODは、表記のリリースを公表しました。

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『2018年12月より販売していた、人気ラーメン店「ラーメン凪」とのコラボメニュー「BASE RAMEN(ベースラーメン) すごい煮干」。この度、麺とスープの改良を行い、2019年9月1日(日)より、ラーメン凪 全国14店舗にてリニューアル新発売します。

「ラーメンが食べたいけれど、罪悪感があって控えている…」。そんな多くの方に、昨年12月の発売以来大好評のメニュー、1食で1日に必要な栄養素の1/3がすべて摂れる、完全栄養ラーメン※1「BASE RAMEN すごい煮干」。ご好評をいただきながらも、ラーメンとしてのさらに高い完成度を追求し続けていました。

(中略)

栄養はそのまま、おいしさがバージョンアップした「BASE RAMEN すごい煮干」が、罪悪感なしに、ラーメンで日本人の栄養バランスを支えます!』

同社の完全栄養ラーメン発売時のリリース(2018/12/5)はこちら

『世界初の完全栄養ラーメン「BASE RAMEN すごい煮干し」販売開始 ~店でも家でも、ラーメンなのに罪悪感ナシを実現~』

同社は、 UCLA医学部助教授 津川友介氏を顧問に迎え、さらに米国にも進出しています。

医学的見地からのサポートを加えて、完全栄養の主食としての地位を固めようとする同社の戦略。

今後の展開に興味を惹かれるところです。

 

お客が感じている価値を残して弱みを消すと市場(使い方)が広がる

上記のラーメンに限らず、

ネスカフェの睡眠カフェやノンアルコールビールの提供なども、

コーヒーは夜眠れない→昼寝からすぐに目覚める→平日の職場で利用

ノンアルコールビール→アルコールが入っていない、かつ大抵は糖質オフ→昼間も飲める、お酒に弱くても飲める、休肝日に飲める、血糖が気になる人も飲める

といった形で、「カフェイン=睡眠悪影響」、「過度の飲酒は体に悪い」などの自社商品の弱みを逆手に取った戦略ですね。

こういった自社製品の弱みを逆に強みに変えられないかという視点は今後市場環境が大きく変わっていく中では、「強みが弱みに変わる」というリスク対応とともに検討の必要性が増してくるものと予想されます。

 

● SWOT分析に弱みの原因を入れてみる

上記のような検討の方法として、

例えば知的資産経営報告書のSWOT分析において、

抽出した自社の弱みについて、「なぜ弱いのか」と原因を考え、その原因は別見方からみると強みにならないかと考えることは一つの手段となります。

強みの原因(裏付け)と同様に、弱みの原因を「資産」と考えることで、何か別のことに活かせないかとの意識が働きやすくなってきます。

上記の点からも、強みや弱みとその裏付けとなる知的資産の把握に役立つ、知的資産経営報告書の活用をお勧めする次第です。

 

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