働きやすさとやりがいの業績への影響に考える「コミュニケーション」の重要性

やりがい モチベーション

● きちんと休める会社の人材が伸び悩むワケ 

2018/9/20 プレシデントオンラインに表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『「働き方改革法」の施行まで半年余り。企業は労働時間の削減などを急ピッチで進めている。だが、ある調査によると、働きやすい職場環境を整えるだけでは、企業業績はよくならないという。なぜそうなってしまうのか。皮肉な結果の理由とは――。』

と題して、働き方改革の中の労働時間規制における3つのポイントである

1.残業時間を月45時間、年360時間を原則に、特例として年720時間を限度とする「時間外労働の上限規制」

2.年次有給休暇の毎年5日の強制取得

3.会社の終業時間から始業時間まで一定の休息時間を付与する「勤務間インターバル制度」の導入(努力義務)

についてその導入状況が進んでいないことを、いくつかの調査結果を引用して紹介しています。

労働時間の規制と生産性向上がうまく結びついていないことを示しているものと思える結果です。

 

● 働きやすさやはやりがいと企業業績の関係

同記事では、働きやすさとやりがいいが働きがいを通じて企業業績に与える影響についても、「働きがいのある会社研究所(GPTW)」が行った調査結果(「働き方改革」で業績は向上するのか? ~”働きやすさ”、”やりがい”と業績の関係~」 )を紹介しています。

『「働きがいのある会社研究所(GPTWジャパン)」の調査(2018年7月12日発表)によると、「残業時間が少ない」「報酬条件がよい」といった働きやすさを整えるだけでは、企業の業績は向上しないという。』

GPTWでは、「働きがい」を目に見えやすい「働きやすさ」と目に見えにくい「やりがい」の双方から構成されるとして、調査対象の企業を4カテゴリに分類し、企業業績との関係を調べています。

『GPTWの考える働きがい』=『働きやすさ(快適に働き続けるための就労条件や報酬条件など→「働き方改革」の取り組みの中心テーマ→“目に見えやすい”)』+『やりがい(仕事に対するやる気やモチベーションなど→仕事そのものや仕事を通じた変化に起因するもの→“目に見えにくい”)』

“働きやすさ”דやりがい”4つの職場タイプ

A いきいき職場 働きやすく、やりがいもある / B ばりばり職場 働きやすさはないが、やりがいがある / ぬるま湯職場 働きやすいが、やりがいがない / D しょんぼり職場 働きやすくもなく、やりがいもない

出典:GPTW調査結果より

そして、
『売上の対前年伸び率については、A「いきいき職場」(働きやすく、やりがいもある)が最も高い値を示しました。(参照図③)次いで、B「ばりばり職場」(働きやすさはないが、やりがいがある)において高い値を示しました。』

と以下の図のように、やりがいのほうが働きやすさよりも企業業績の向上に与える影響が大きいとの結果を示しています。

A いきいき職場 43.6% / B ばりばり職場 22.0% / C ぬるま湯職場 6.0% / D しょんぼり職場 6.5%

出典:GPTW調査結果より 

GPTWでは、業績向上とやりがいには相互に影響しているとして、
業績向上には、“働きやすさ”も“やりがい”も高めていくことが重要』との見解を示しています。

 

● 手段と目的:やりがいは目的、働きやすさは手段

上記の調査結果の紹介記事は大変興味深いものですが、

従業員にとって、「やりがい」とは企業の業績と並んで企業での業務に対する責任感あるいは自己実現の面での「目的」または「目標」に当たるものではないかと考えることも可能ですね。

そして、「働きやすさ」とは、企業業績の向上や業務遂行の「手段」と位置づけることが出来るかと思います。

特に自己実現の面から見れば、目的である「やりがい」あってこそ「働きやすさ」という手段も重要になるということではないかと、今回の調査結果を解釈している次第です。

神・時間術 (樺沢紫苑著) でも「次に何をやるかのToD」がわかっていることが、生産性向上に不可欠と述べていますが、「やるべきことが明確である」ことが「やりがい」につながり、結果として生産性と業績の向上につながっていくことを今回の調査が示唆しているものと思われます。

逆に目に見えやすい環境改善や労働時間短縮などの施策推進を急ぐあまり、職場のコミュニケーションに問題が生じ、社員のモチベーション低下による業績悪化という状態を引き起こさないよう、注意が必要ということでもあるかと思います。

 

● 「やりがい」を明確にするための「ビジョンと課題と打ち手」の共有

やりがいを高めるには、前述の通り、「何をやるべきか、何をやれば目的を達成できるか」ということが、社内で共有されていることが必要であると考えられます。

以前ご紹介したOKRなどのマネジメント手法も、この文脈で現在注目を浴びているのではないかと思います。

そして、知的資産経営報告書の作成も、この「ビジョンと課題と打ち手」を共有して社内のやりがいを高める有効なツールと考える次第です。

「OKR(オーケーアール) シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法 」
2018/3/15 クリスティーナ・ウォドキー (著)
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