ペイレスの海の家と工場のエッジコンピューティングにみる、新しい集中と分散による生産性と顧客満足の向上

海の家

【今日のポイント】

ペイレスの海の家と、工場でのエッジコンピューター活用。

AI・IoTを用いて、短縮化する工程と省略する工程の使い分けや組み合わせを考える際に、集中と分散の視点と、生産性向上やブランド強化などの目的からの視点を加えることは、検討するアイデアの幅の広がりと一貫性の確保の両立に役立つものと考える次第です。

 

ネオ海の家が挑む0秒キャッシュレス お得で動かぬ今どき消費者

2019/10/21の日経クロストレンドに、表記の記事が掲載されていました。
(筆者:高田 学也 日経クロストレンド 副編集長)

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『マリンブランド「HELLY HANSEN(ヘリーハンセン)」なども運営に協力するSAIL HUSは、「スマートでラグジュアリー」を掲げ、とことん従来の海の家の概念を崩すことにこだわる。再利用できるコンテナを用いたオシャレな外観デザインはもちろん、プロのサウナ職人の手による「ビーチサウナ」を併設するなど、極上のビーチリゾートのようなたたずまいだ。

“キャッシュレス”でなく“ペイレス”
「ただ、それよりも、一番素晴らしいのは“ペイレス”なこと」。カップルの一人は、心地よさの最大の要因は決済における工夫にあると話す。もう一人も、「今頼んだドリンクやフードも、自動的に決済してくれる。スマホすら必要なくて、とってもスマート」だと感心する。
SAIL HUSの工夫は、ホテルの「部屋付け」に近い。予約時にクレジットカードを事前登録しておくと、滞在中に注文したものは、都度会計処理することなく過ごせる。ただ違いは、あらかじめ上限額を設定できること、そして帰りがけにサインや明細確認などの手続きを省いたことだ。』

キャッシュレスではなく支払いという行為そのものを無くしたペイレスによる顧客満足度の向上と従業員の負荷低減、生産性向上の両立に関する記事。

同記事の

『「お得感」とは別次元で大半の消費者は動く』

というところに、ある行為にかかる時間の短縮と、その行為自身を無くす事の違いが現れている事例かと関した次第です。

製造業で進むエッジコンピューティング活用 ローカル5Gと相乗効果も

2019/10/21 business networkには表記の記事が掲載されていました。

『IoT導入が先行する製造業ではエッジコンピューティングの活用もまた進んでいる。
AIを使った画像解析や工作機械のリアルタイム制御などが進展。ローカル5Gと組み合わせた“スマート工場”実現の動きも出てきた。』

画像解析において膨大なデータの送付に時間がかかる問題を、現場で解析することにより解決するために、現場の各機器の情報をローカル5Gで収集し、エッジコンピューティングで分析してまた、現場の各機器にフィードバックする事で、リアルタイムの解析と制御を実現しています。

エッジコンピューティングとローカル5Gの組み合わせという、AI・IoT利用における集中と分散の新しい形態と言えるかと思います。

工程時間の短縮と工程の省略の選択、両者の組み合わせの例としても参考になるかと思います。

短縮化する工程と省略する工程の使い分けと組み合わせ

『ペイレス美容室にみる顧客に合わせる軸とコンセプトとしてブラさない軸の両立』
でお伝えしたように、自社事業やサービスのプロセスのうち、どこに注力するか(どこは省略していくか)という検討さいに、生産性向上などの目的だけでなく、自社のコンセプトを社内外に伝える方法として省略すべき内容を考えることが、ブレない軸を作るうえで必要であることを、上記の事例も示しているかと思います。

また、
『エッジAIにみるAIIoTの集中と分散の多様化』
で、センサーによる情報収集は分散型、AIによる情報分析は集中型という形にとどまらず、集中と分散の多様化がAI・IoTの分野でも進んでいる事例をご紹介しましたが、

AI・IoTの活用において、短縮化する事と省略することの違い、その組み合わせ方について検討する際に、

集中と分散の視点と、生産性向上や顧客満足度向上や自社のコンセプト、ブランドの訴求などの目的の双方の視点から、検討・実施することが必要となってきます。

その検討の際には、知的資産経営報告書の価値創造ストーリーが役立つものと考える次第です。

 

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