P&Gにみる、AIの活用に必要なもの

● P&GのAIを用いた、スキンケアアドバイザーサービス

JETROの世界ビジネスニュースに、以下のような記事が
出ていました。(「」内は記事引用、改行は筆者挿入)

https://www.jetro.go.jp/biznews/2017/06/354806fab8112943.html

「P&Gの化粧品ブランドであるオレイ(Olay)は、消費者の顔写真や
スキンケア習慣、化粧品の嗜好(しこう)についての情報を基に、
人工知能(AI)技術を駆使したスキンケア・アドバイザー・サービス
を開始した。
同サービスは、顔の画像診断から肌年齢や肌トラブルを判断し、
個人に適した化粧品とスキンケアのアドバイスを提供するとともに、
企業側は消費者から幅広いデータを収集できる。」

興味を持って、他にも記事が出ていないか探した所、

ハーバード・ビジネス・レビューで、P&Gとアメリカンエクスプレス
のAIに関する取り組みの記事が出ていました。
https://hbr.org/2017/03/how-pg-and-american-express-are-approaching-ai

両社を、新技術導入のノウハウを過去に築いてきた会社がAIに
ついても自社事業への活用に堅実に取り組んでいる例として、
紹介しているものです。

また、P&G自身のニュースリリースは2017年2月27日に
出ていました。

http://news.pg.com/press-release/pg-corporate-announcements/olay-unveils-global-skin-analysis-platform-olay-skin-adviso

 

● 歴史のある企業のAI活用例

P&G(日本法人)は、自社のイノベーションへの取り組みについて、
サイトの上でもページを割いて詳しく解説しています。

http://jp.pg.com/innovations/concept.jsp

P&Gでは、自社のイノベーションの特色として、お客様起点である
こと、定義の幅が広いことを挙げています。

また、自社のイノベーションに関する文化を以下のように説明しています。(改行は筆者挿入)

「イノベーションを生み出す文化は、「すぐれた品質と価値をも
つ製品とサービスで、世界中の人々によりよい暮らしを」という
企業理念のもと、長年に渡り受け継がれ、社員一人ひとりに深く
浸透しています。P&Gでは、全社員がイノベーター。製品開発部門
の社員はもとより、どの分野でどの仕事に就いていても、お客様の
価値へと結びつくイノベーションの機会を常に探しています。 」

上記から、P&Gでは、
・企業理念の達成手段としてイノベーションを位置づけていること、
・お客様のニーズを起点とするよう意識づけていること
・製品開発部門だけでなく、全社員一人ひとりがイノベーションの機会を探すことを目標としていること

をイノベーションを進める上で注力していることを社内外に宣言していることがわかりますね。

イノベーションの事例も、数多く記載されているので、参考になるかと思います。

http://jp.pg.com/innovations/index.jsp#casestudies

 

P&Gの例をみると、AIに限らず、先端技術を自社事業に取り込んで
きた実績と培った知見を次の技術導入に活かす仕組み、そして何よりも、企業理念に沿って一貫して事業改革を続けていくという
企業文化が重要だということを改めて実感いたします。

 

● 企業理念に沿った価値創造ストーリーを

P&Gは、もちろん世界的な大企業ですが、中小企業においても
事業や経営革新を、それも1回きりではなく、環境変化に応じて
起こし続けていくことは、重要な課題だと思います。

知的資産経営報告書を作成するメリットの一つに、
経営者の持っている企業理念や、会社の強み、お客様への価値の提供
の仕方などを社内で共有するということがありますが、

イノベーションを起こすには、企業理念に沿って価値創造ストーリー
をつくる作業を経営者だけでなく、社員も参加して行うことが、
P&Gのように社員のイノベーションの機会を探す意識付けともなり、
その目的において、知的資産経営報告書は有効なツールの一つである
と考える次第です。お

 

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