効果の上がる契約相談のポイント(相談ツールとしての経営デザインシート)

【今日のポイント】

2020年度に入って、新たな契約を結ぶために、社内外に相談を持ちかけることも増えてくるかと思います。

良いアドバイスをもらい、契約に役立てるために相談する側が準備すべきことも多くありますが、その際のツールの一つとして、経営デザインシートの活用もお勧めする次第です。

 

【目次】

1.契約を相談する側のポイント

2. 経営デザインシートなどのツールの活用

3. フォーマットの一部を利用する

 

1.契約を相談する側のポイント

今日から2020年度が始まる会社も多いかと思います。

新年度スタートに当たり、今年度のいろいろな活動に必要な契約書の作成、交渉について専門家に相談したいと思う機会も増えるかと思います。

(実際に、私が受ける契約相談も年度末から年度初めに増加する傾向があります)

ただ、効率的に相談を進め、適切なアドバイスを貰うには、相談する側にもある程度のスキルや準備が必要となってきます。

私のブログトピックスの中でも、常にアクセスのトップを占めているのが、2018年の5月にアップした
『「話すことによるストレス解消法」にみる「自己開示のメリット」とビジネスでの活用方法』

ですが、
このトピックスでは、メンタルヘルスを切り口に、企業が自社の課題を認識し、専門家などに相談する際のポイントについてお話ししております。

今回は、その内容も踏まえつつ、経営デザインシートなど、その後に出てきたツールをいかに契約相談にも活用するか、そのポイントをお話しいたします。

 

2. 経営デザインシートなどのツールの活用

上記の『「話すことによるストレス解消法」にみる・・』でも、専門家などへの相談においては、先ず、自分・自社の抱える課題が何かを、明確にしておく事が重要であり、課題の整理においては何らかのフォーマットを使うというのを一つの方法としてお勧めしました。

例えば、3C(自社、お客様・市場、競合)について、それぞれの項目で悩みを書いてみる、
SWOTの4つの項目(自社の強み/弱み、外部の機会/脅威)について、例えば「強みが見つからない、今までの強みが無くなってしまった」、「こんな弱みがあるが、解決策が見つからない」、「新たな競合が出てきて、***のお客様を取られてしまった」
など、相談する相手を想定しながら書いてみると、具体的・客観的に書くことが出来ますね。

また、相談内容を書くところから相談してしまうという手もあります。
(というか、コンサルティングなどでは、相手の抱えている悩みを明確にするところから始まりますので、こちらのほうが通常かも知れません)

そして、自社の悩み、特に将来に向けての悩みを相談相手と一緒に書き出すフォーマットとして、知的資産経営報告書の簡易版なども利用できるものと考える次第です。

ただ、知的資産経営報告書は、作成にかなり時間がかかる為、作成自体に専門家のアシストが必要となります。

その点で、経営デザインシートはシンプルなため、ある程度、自社で独自に作る事が可能かと思います。

経営デザインシートのフォーマット、マニュアル等はこちら

先ずは、経営デザインシートの上部にある、自社のビジョンや事業概要の欄を記載してみる事から始めるのが着手しやすいかと思います。

次に右側の将来像を描き、それから左側の現状を記載と進めていきます。

そして、下部の、将来と現状のギャップを埋める課題と解決策から、今回の契約の位置付けを設定し、契約で実現したい内容を考えた上で、専門家に相談すると、自社の課題と契約で実現したいことを連携させ易くなり自社の目的の達成の上でリスク対応も含めて実効性のある契約の締結に結びつくものと考えています。

 

3. フォーマットの一部を利用する

経営デザインシートを利用する際においても、目的によっては、全てを埋める必要はないかと思います。

また、自社だけでなく、専門家などの契約に関する相談相手と一緒に、書きかけの経営デザインシートを使って議論してみるの一つの方法ですね。

このような作業を通じて、自社の将来像や回避すべきリスクもより明確になるかと思います。

また、解決したい課題や方向性が同じなら、複数の契約相談に同じシートをベースに使い回しができるので効率的です。

新年度の活動に必要な契約の検討や契約相談においても、経営デザインシートの活用を検討してみてはいかがでしょうか?

 

経営デザインシートのフォーマット、マニュアル等はこちら

 

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