派遣社員の仕事の選択基準におけるスキルの位置と、働き方の多様化による生産性向上のヒントの見つけ方

● 契約・派遣社員が仕事を引き受ける決定打 1位「時給」、2位「勤務地」 勤務5年以上の中堅層「スキルを習得できるか」を重要視

208/12/10のドリームニュースに表記の記事が掲載されていました。

英語を使う求人を紹介する人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社が発表した、外資系企業と日系グローバル企業の第一線で活躍するホワイトカラー契約・派遣社員(341名)に「仕事を引き受ける決め手」を聞いたアンケート調査の結果に関するものです。

(同社のHPはこちら

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『1位は「時給が高い」、2位は「勤務地」
アンケートに回答を寄せた契約・派遣社員341人に仕事を引き受ける際の決め手を聞いたところ、1位「時給が高いこと」(65%)、2位「勤務地」(49%)、3位「ワークライフバランスの良さ」(30%)という結果になりました。

勤務5年以上の中堅層「スキルを習得できるか」を重要視
勤務年数別に比較すると、1-4年目のグループでは勤務時間数(34%)、5-9年目のグループでは「スキルを習得できること」(36%)がそれぞれ3位に着けました。また10-14年目のグループでは「スキルを習得できること」は2位(43%)に上り仕事を決める際の決定打のひとつとして重要視されていることがわかりました。』

同社では、働き方の選択肢の多さ・柔軟さや時給などが全体として仕事を引き受けるかどうかに影響を与えていることに加えて、

スキルの取得が重視されていることを挙げ、年功序列の対象外である契約・派遣社員のほうが、「スキル」を重視していると指摘しています。
今後も、契約・派遣社員が企業の従業員に占める割合は高くなってきますので、キャリアの選択時にスキルの取得を重視する傾向も高まることが予想されます。

 

● 勤務経験から感じているスキルの重要性

今回の調査結果では、義務経験の長い人程スキルを重視するという結果が出ています。このことは、スキルとキャリアの安定には関係があることを示唆していると同時に、
従業員側として、今までの経験からスキルの必要性を実感することが、経験が長いほど多くなることや、その職場で長く働きたい人ほど、その分野での専門性を高め、スキルを身に着けたいというニーズを持っていることも現しているかと思います。

企業側も、自社の実情も分かった上で、高いモチベーションとスキルを発揮してくれる契約・派遣社員は貴重な存在として、そのニーズを汲み取る努力がますます必要になってきていると感じます。

 

● 働き方のニーズのマッチングによる生産性向上
これは、釈迦に説法かと思いますが、

従業員の働き方に対するニーズへの対応というだけでなく、シフトの組み合わせで知的労働の生産性向上を図るというのも重要ですね。

私が、20年以上前に英国の研究所で働いていた時に、
米国⇒英国⇒日本で同じ資料を回しながら、それぞれの事務所でリレー式に資料の作成・確認・修正を行うことで、時差を利用しながら1日24時間仕事を続けるというフローができており、感心したことがありましたが、

日本国内でも、多様な働き方を組み合わせることで、時差を活用するのと同じようにシームレスな業務連携が可能になりますね。

「マルケト社長インタビューに考えるPDCAの改善とプロセス管理」
でもお伝えしたように、
「職業」というくくりではなく、「仕事」、「プロセス」、「タスク」というくくりで、例えばPDCAによるマネジメントについても、プログラムのサブルーチンのようにプロセスやタスクレベルの入れ子構造で短期のPDCAを回すことが、業務改善につながるとお話しましたが、

シフト管理においても、同様に「仕事」「プロセス」「タスク」などのレベルで、シフトの組み合わせを考えていく、その際にAIツールも活用していくことが、生産性向上と働き方改革の両立の有効な手段となっていくものと思います。

そして、自社が顧客に提供する価値という視点から職業・業務を分解していくうえで、知的資産経営報告書の価値創造ストーリも利用価値があるものと考える次第です。

 

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