損保ジャパンとゴールドマンサックスの事業展開にみる、環境激変時における[事業提携先]という知的資産の重要性

事業提携 コラボレーション

【今日のポイント】

新型コロナ下でも、新規事業や業務効率化を精力的に進めている企業は事業提携や共同開発をうまく活用しています。

この事業提携先という知的資産(関係資産)は、環境変化が激しく、自社の経営資源では対応することが困難な現在、更に重要性を増しており、その構築に力を注ぐ事が必要と考える次第です。

 

● 新型コロナウイルス感染症拡大を受けた 医師によるオンライン医療相談サービス「first call」の無償提供開始について

2020/4/28に損保ジャパン株式会社は表記のリリースを公表しました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、お客さまから「自分の体調の異変について気軽に相談したい」「病院に行きたいができるだけ外出をしたくない」などの声が当社保険代理店に寄せられていることをふまえ、パソコンやスマートフォンで専門の医師に手軽にご相談いただけるサービスの提供について検討を開始しました。

今般、株式会社 M ed i p l a t の実績とノウハウを活用させていただくことで、サービスの提供が実現しました。』

同サービスの内容はこちら

『■期間
2020年4月28日(火)~6月30日(火)

■対象

損害保険ジャパンの個人契約のご契約者さま(団体契約のご加入者さまも対象)
■受付時間
24時間ご相談いただけます(土日祝日含む)。
■相談方法

チャット形式。ご利用者は匿名、医師は実名にて健康・医療相談が可能です。
■相談科目
内科、小児科、産婦人科、精神科、眼科、整形外科、皮膚科、耳鼻科、泌尿器科、外科、がん診療科、その他
■提供会社
株式会社Mediplat(メドピアグループ)
* 現在、500事業所以上、約43万人にサービスを提供(2020年4月末時点)
* 経済産業省の「健康相談窓口」に選定』

チャット形式とのことですが、画像も添付出来るとのこと。動画も使えるようでしたらより便利ですね。

また、同社は、2020/6/25に対話型AIによる災害時の保険抜け付け自動化の実証実験も開始しています。

『【業界初】対話型 AI による災害時の保険受付(電話受付)の自動化に関する実証実験を開始』
こちらは、NTTコミュニケーションズ株式会社との提携によって行っているものです。

『NTT Com の「ボイスデジタル
トランスフォーメーション」※(以下、「ボイス DX」)を活用した対話型 AI による受付の自動化に関する実証実験を2020年6月26日から開始します。』

災害時の大量の問い合わせにオペレーターが対応しきれないという課題解決の試みです。

また、新規のサービス分野として、IoTのセキュリティ診断について、を株式会社日立ソリューションズとの共同開発を同日公表しています。

『損保ジャパンと日立ソリューションズ、IoT セキュリティ分野で協業 IoT セキュリティ分野の保険サービスの共同開発をめざし、PoC に協力いただける企業を募集』
業務効率化、新規サービス開発等を事業提携や共同開発で進める動きを加速している様子が窺えるかと思います。

● コラム:ゴールドマンの古くて新しい才覚、「アマゾン」最大利用

2020/6/23のロイターには表記の記事が掲載されていました。

『[ニューヨーク 10日 ロイター BREAKINGVIEWS] – ゴールドマン・サックス(GS.N)はこれまで、世界各地で事業の扉をこじ開けるに当たって、「ゴールドマン」のブランド名を全面的に活用してきた。

しかし今や、同社は他者の名前を使う手に出ている。今回は、別の有力ブランド、アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)だ。消費者向け金融事業拡大という野望達成に向けて、アマゾン出店者の一部を選定し、融資を提供する方針。』

 

『ゴールドマンの真骨頂は、適切な場面で友人を作る能力』

との指摘に、

「ヒト、モノ、カネ、情報」に加えて知的資産の「関係資産=提携先、取引先や顧客」を構築、維持する能力の重要性が窺えます。

● 環境変化が激しい時期の事業提携先(関係資産)の重要性

損保ジャパンの、冒頭のオンライン医療相談サービスは、株式会社Mediaplatt(メドピアグループ https://medpeer.co.jp/)の実績とノウハウを活用とのこと。

環境変化が激しい時こそ、事業提携先が重要な経営資源となることが窺えるかと思います。

オープンイノベーションへの注目にみるように、単独企業での市場・社会のニーズや課題への対応は困難となっています。

新型コロナウィルス対応のように、環境が激変する場合には、今までの自社の知見や技術が通用しなくなる可能性は更に高くなります。

このように自社の経営資源の限界が明確になる中では、既存の事業提携先(取引先)との関係強化と新規の事業提携先の探索・確保の双方が必要となって来ます。

知的資産で言えば関係資産(取引先との信頼関係等)の維持と構築が、今まで以上に重要となってきます。

この関係資産を構築するには、事業提携先とwin-winの関係を築く事が必要になります。

その際には、自社の強み(人的資産、構造資産など)を明確にして、自社の将来像やビジョンとともに社内外に発信することが、重要な手段となってきます。

この、情報発信のツールとしても、また、自社の関係資産の見直しにおいても、知的資産経営報告書や経営デザインシートは有効なツールとなります。

なお、新型コロナのように、大きな環境変化時には、自社の強みが弱みに、弱みが強みに変わるので、これらのツールで作成した結果も、適宜見直すことが重要と考える次第です。

 

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