脳のインターフェースに考える、可視化出来ることの価値とその活用
【今日のポイント】
イーロン・マスク氏の脳とコンピュータをつなぐインターフェースの開発。
このようなインターフェースによる脳内の「可視化」が医療やその他分野に貢献する可能性は大きなものがありますが、
医療によらず、可視化とその活用先を考えるために、可視化、モニタリング、リアルタイムなどのキーワードでアンテナを張ってみることも、視野を広げる上で有効な手段と考える次第です。
● イーロン・マスクが進める「脳とコンピュータをつなぐ技術」、ここまで来た
2020/9/2のNewsweeek日本版に表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『米国の起業家イーロン・マスクは、2016年7月、ニューロテクノロジー企業「ニューラリンク」を新たに創設し、ヒトの脳とコンピュータをつなぐ「ブレイン・マシン・インターフェイス(BMI)」の開発に取り組んでいる。2020年8月28日には、オンラインで配信されたライブイベントに自ら登壇し、これまでの開発成果を発表した。』
脳にチップを埋め込んで、外部と繋げると言うものですが、このトピックスは2020/08/05の1日5分ビジネス英語でも取り上げられていました。
『ニューラリンク、脳とコンピューターのインターフェース Neuralink: The brain-computer interface』
イーロン・マスク氏の構想力と実行力とに改めて驚かされると共に、脳や神経の疾患を持つ方々への福音となる事を期待した次第です。
以下のリアルMRIによる脳の活動の研究などにみるように、今回のような双方向型の新しいインターフェースや観察手段は、新しい又は深い知見を得る機会になるものと思われます。
『リアルタイムMRI動画で見る日本語の調音運動』
2018/12/22開催の国立国語研究所による国立国語研究所オープンハウス2018における前川 喜久雄氏(音声言語研究領域・コーパス開発センター)の発表ポスター。
『薄型CMOSセンサーによる脳内pHのリアルタイム観察に成功 ~時間分解能20ミリ秒、空間分解能23.55μmで病態理解と治療法の開発に期待~』
2020/2/5の国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の掲載記事。
上記の記事などをみると、『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) (日本語) 単行本 2016/10/21 リンダ グラットン (著)』
のように、人生100年時代において、もっとも重要なものの一つが脳の健康であり、オンラインやバーチャル技術の進展で、身体に関する機能の代替が進むにつれて、その相対的な重要性はますます高まるものと思います。
今後、今回のような治療方法自体が、新しいモニタリング手段としても活用され、貴重な知見が得られる事に期待する次第です。
● 可視化する事の価値とその活用先を考える
上記は医療分野ですが、それ以外の分野でも、可視化(みえる化)は非常に重要な手段として以前から使われており、かつ、環境や技術の変化によってその可視化対象やニーズ・活用先も変化しています。
・エネルギーコスト低減や管理者の生産性向上を実現!システムベンダーとして、システム・運用設計から施工管理、効果測定・運用改善サポート!
2020/8/4の株式会社 GNEのプレスリリース(valuepressより)。
エネルギーや人の動きの可視化は、多くの活用先がある事を改めて感じた次第です。
・生産性と従業員エンゲージメントを向上させる組織改善クラウド「Visual(ビジュアル)」において、従業員側にも回答メリットをもたらす「個人用モニタリング機能」を追加しました。
2020/8/4の株式会社QuickWorkのプレスリリース(PRTIMES_JPより)。
個人と組織の振り返り=フィードバックを連携させる仕組みとして参考になるかと思います。
自社で可視化を活用する場合には、何を可視化するかを考える際に目的から逆算することがまず第一ですが、
インプット⇒アウトプット⇒フィードバックの一連の流れやPDCAサイクルなどの、
いくつかのフレームワークやプロセスのどこを可視化するか、それをフローやフレームワークの中でどう活かすかを考える事が次の段階になるかと思います。
そして、自社や自業界の外の可視化手段が、自社自身や取引先、ユーザーにとっての新しいソリューションを生む可能性もあるので、
可視化、モニタリング、リアルタイムなどのキーワードでアンテナを張ってみることも事業改革のアイデアを得る上で有効な手段と考える次第です。
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