AI・IoT活用のヒントとなる切口〉AI・IoT×混雑解消
【今日のポイント】
デパートなどのレストランの混雑は大変煩わしいものですね、店舗に限らず、交通渋滞など「混雑」というのは不快、不便や生産性の低下の大きな要因となっています。
この混雑の解消にAI・IoTを活用することは、お客様の快適性向上や生産性向上を図る上で汎用性の高い視点となるものと考える次第です。
● 大阪ステーションシティでAI、IoTを活用した飲食店混雑状況案内サービスを開始します
2019/3/15 大阪ターミナルビル株式会社と株式会社バカンは表記のリリースを公表しました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『大阪ターミナルビル株式会社と株式会社バカンは、このたび、大阪ステーションシティ(以下、OSC)のサウスゲートビルディング16階レストランフロア「うまいものプラザ」において、株式会社バカンが提供する空席状況表示システムを活用した「飲食店混雑状況案内サービス」を2019年3月18日(月曜日)より開始いたします。
本サービスは、AIやIoTを活用し、レストランやカフェの混雑状況(空席表示や待ち時間)を館内デジタルサイネージなどでリアルタイムに一覧表示いたします。
これにより、お客様のお店選びの負担や待ち時間を軽減し、より便利に店舗をご利用いただけます。なお、商業施設における本サービスの導入は、西日本初です。』
レストランやカフェの混雑状況を館内デジタルサイネージなどで一覧表示することで、お客の店選びの手間や待ち時間の軽減を図るというものです。
既に、2018年には、同社による札幌、東京の大丸でもAI・IoTによるお店やトイレの混雑解消が進められています。
「「AI + IoT」で百貨店のトイレから「行列」が消える? 大丸東京店のテクノロジー活用」
「大丸札幌店、“IoT×AI”で飲食店、トイレ、授乳室などの混雑状況をリアルタイム表示――NTT東日本とバカンが技術提供」
デジタルサイネージだけではなく、スマートフォンにも情報提供を行っていますが、こういったアプリをお客様に導入してもらうこと、使っていただくことは、今や多くの業界が熱心に取り組んでいますね。
単なるセール情報などではなく、お客様の困り事、不便、不満を解決するための情報提供は、それだけ価値が高く、他社のアプリが提供する情報との競争という面でも有利に働くかと思います。
● 交通渋滞とAI・IoT
混雑といえば、今月末から始まるGWや日々の通勤の交通渋滞も気になるところですね。
この分野でも、AI・IoTの活用検討は進んでいます。
「AIで渋滞緩和、日本総研が研究に乗り出した
2020年東京五輪・パラリンピックの交通混雑緩和を念頭に」
「渋滞解消の切り札になるか!?日本の道路交通問題を救うAI信号機
慶應義塾大学理工学部管理工学科教授・電気通信大学人工知能先端研究センター特任教授 栗原聡【前編】」
「IoTデータを分析・可視化、高速道路の渋滞対策やバスの運行管理を支援」
これら混雑解消におけるAI・IoTの使い方としては、大きく
・混雑状況の可視化と予測
・可視化と予測に基づく制御
に分けられるかと思います。
そして、可視化と予測は交通手段の提供と管理する側、
制御(混雑解消)については、管理する側だけでなく、ユーザー側も自身の行動で対応できる面が多々あり、かつそれを促す方法も、省エネアドバイスなどで使われているナッジ(そっと行動を促す)などが今後さらに活用されていくものと思います。
● AI・IoT×混雑解消を自社の事業領域に当てはめてみる
上記のような店舗、交通機関に限らず、「混雑」や「渋滞」、「滞留」というのは企業活動などでもいたるところで目にしますね。
生産管理、仕掛品などの在庫管理などでボトルネックとなっているところ、サービス業やオフィスでの知識労働においても、そこに混雑や滞留が関係していれば、それをAI・IoTで解決できないかと考えることは、今後の生産性向上に欠かせない視点かと思います。
ネットで検索すれば、既に取り組んでいる企業や大学、専門家が見つかりますのでそういったエキスパートに相談することも可能かと思います。
業務改善や取引先向けの新しいサービス提案につなげるうえで、今度のGWなどに自社の仕事、取引先仕事のフロー×混雑や滞留×AI・IoTというキーワードで既存のフローを見直したり、ネット上で参考となる取り組み、研究開発例を探してみてはいかがでしょうか?
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