TRUNKの職業体験サービスにみる、顧客のライフサイクルの段階に合わせたサービス提供と事業提携時のヒント

Lenka BartuškováによるPixabayからの画像

【今日のポイント】

顧客のライフサイクルに合わせて商品・サービスを提供することは、顧客生涯価値を高める上で広く行われていることですが、

他社と連携して進める場合に、顧客の「入り口」を押さえることは、有利なポジションをとる上で重要な方法となり得るものと考える次第です。

● TRUNK、29歳以下は完全無料の職業体験・育成サービス「Workschool」をリリース 

2019/9/3のICT教育ニュースに表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『TRUNKは2日、29歳以下は完全無料でプログラミングやビジネスキルを受講できる、職業体験・育成サービス「Workschool(ワークスクール)」をリリースした。』

TRUNK社は、『生まれた環境に関係なく、やる気次第で誰でも活躍できる世界をつくる』
を同社のサイトトップに掲げている就職支援サービス会社です。

同社サイトはこちら

リリースしたサービス Works hoolのサイトはこちら

『Workschoolとは?
Workschoolではビギナーレベルから始められる「入門コース」から、企業が提供する 「実践課題」を通じたシゴト体験が全て無料で受けられます。 スキルアップして企業からオファーを受け取り、シゴトへつなぐプラットフォーム。』

現時点で5種の職種と就活支援一般の6コースを用意しています。

この仕組みは、企業への就職活動支援や企業側の採用支援だけでなく、

VCや金融機関と組めば、創業支援や事業承継にも適用できそうですね。

 

● 顧客の成長やライフサイクルに合わせてサービスを展開

以下の本ブログで採り上げたリクルートの教育サプリの記事のように、小中学生から社会人まで、オンライン教育を展開するうえで、小さく始めて大きく育てる、細かいニーズを拾って、顧客のライフサイクルに沿って繋げていくというのは、顧客生涯価値を高めるうえで有効な方法かと思います。『リクルートのスタディサプリにみる顧客生涯価値の高め方』

また、リクルートの教育サプリと、今回のTRUNK社のサービスは、対象とする職種(教育の段階)を絞って展開してくという点でも似ているかと思います。

● 自社のコンテンツから入って、他社のコンテンツやニーズと組み合わせる事で、顧客の「入り口」を押さえる

上記のように、自社のコンテンツで顧客の入り口を作り、そこから他社との提携につなげていくという方法は、顧客のライフサイクルやバリューチェーンのボトルネックを押さえる事とも言えるかと思います。

『富士通の戦略解説にみる自社が押さえるべきボトルネック』

などでもお伝えしているように、大手企業でも、自社単独での事業展開は困難な時代、共創や事業提携は必須となってき来る中で、

自社が持ち、強化すべきコア技術、コア事業を明確にして資源を集中することは、規模の大小を問わずますます重要になってくるかと思います。

そして、自社が押さえる部分が、そのエコシステム、あるいはバリューチェーンにおいてボトルネックに当たる部分ならば効果も大きくなります。

今回の顧客が入ってくる(利用を始める)入り口、教育関連なら「入門編」や「小学校(あるいは幼稚園など)」といった、顧客のライフサイクルの入り口というのも、自社で押さえると効果の高いボトルネックとして、検討することをお勧めする次第です。

 

 

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