パナソニックのIoTを活用したお弁当配送サービスはどんな影響があるのか?

● パナソニックは「ビジネスパーソン向け”IoT×置き弁R”オフィスランチソリューション」の実証実験を開始

2017年3月1日に、パナソニックと株式会社AIVICKは、
忙しく働くビジネスパーソンの健康を食事の面から応援するため、
IoTを活用したオフィスランチソリューションの事業化に向けた
共同実証実験を開始と発表しました。

http://news.panasonic.com/jp/press/data/2017/03/jn170301-5/jn170301-5.html

以下はリリースからの引用です。(改行は筆者挿入)

AIVICKは、無添加・低カロリーで栄養バランスの取れたお弁当
をオフィスに配送する「タベナル置き弁サービス」を2015年から
手がけており、首都圏を中心に130社以上で導入
(中略)
AIVICKの予約・受発注、生産管理システムに、パナソニック アプ
ライアンス社 Game Changer Catapult(以下:ゲームチェンジャー
カタパルト)が開発した、“IoTアドオンユニット+制御プラット
フォーム”を接続し、検証を行います
。これは現在のお弁当の保管冷蔵庫に後付けして、
(1)スマートロック機能
(2)スマートペイメント機能
(3)稼動モニタリング機能を付加できるものです。
これにより、商品代金の回収が確実になり企業側の管理負担が軽減
されると共に、温度管理などの安全対策も進めることができます。」

温度等の品質管理とロック機構による商品代金回収漏れ予防を
組み合わせたサービスのようですね。

● 置き弁とオフィスグリコ、ヒントは富山の置き薬か?

今回のサービスをみてまず思い出したのは、グリコが展開している
「オフィスグリコ」です。

https://www.glico.com/jp/enjoy/service/officeglico/

こちらは、ロック機能は無いようですが、ビジネスモデル特許など
の関係でも事例として採り上げられるので、知財関連の面でも馴染み
の深いサービスです。

オフィスグリコは、富山の置き薬をヒントにしていると伺ったことが
ありますが、今回の「置き弁」もまさに
温故知新、古いものが新しく蘇る
事例の一つとして興味深く感じました。

● ユーザーに寄り添ったサービスが強みの中小企業の対抗策は?

今回の事例のように、AIやIoTでよりユーザーに寄り添ったサービス
が可能になって、様々な大手企業が事業展開を始めています。

これは、今まで中小企業の強みだった、お客様の個別ニーズに応える
小回りの良さが活かせる市場に大手企業も入ってくることを意味しています。

それでは、中小企業側はどんな対応を取ればよいでしょうか?

一つにはよりニッチを狙うという方向がありますね。
また、自分たちにも使えるAI、IoTはないか?と探して競争力強化を
図るという方向もあるかと思います。

例えば、リモートロック機能としては、フォトシンス社が提供して
いるアケルンのような機器も使えるかもしれません。
https://akerun.com/

● 知的資産経営におけるAI、IoTの影響

今後どんな業種、業態においてもAI、IoTは大きな影響を与えること
と思います。

知的資産経営においても、知的資産を考える際のSWOT分析、
特に機会と脅威にAI,IoTが与える影響をより重視し、モニタリング
していく必要があると考える次第です。

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