中抜けによる「双方の顔の見える化」の効果
● 年収1億円の農家を生む「直売所」の奇跡 農業ベンチャーとして初の上場へ
2018/8/10のPRESIDENT ONLINEでは、表記の題で、農業のプラットフォームビジネスを手がけるベンチャー「農業総合研究所」を紹介しています。
https://president.jp/articles/-/25725?page=1
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)
『約1100店のスーパーにある「農家の直売所」をご存じだろうか。2016年に農業ベンチャーとして初の株式上場を果たした農業総合研究所が運営する特設コーナーだ。11年前に50万円ではじめたビジネスは、売上高70億円へと拡大。及川智正社長は「今年は1億円プレイヤーが生まれるはず。農業は儲かるんです」と断言する。その理由とは――。
(中略)
農家の「委託販売プラットフォーム」が事業の形態です。ITを駆使して農家と消費者を直接結んでいます。
農家は芽室から石垣島まで全国72カ所の集荷場へ出荷します。その際、好きなスーパーを選べますし、好きな農作物を出荷でき、好きな価格を付けることができます。農家は携帯やタブレットで店舗情報や売り場情報を知ることができます。
店舗に行かなくても、店舗の規模がわかりますし、売り場で自分が出荷した農作物がどのくらい売れているか、他の農家はいくらで売っているかなどがわかります。そしてそれらの情報を翌日の出荷に活かせるのです。』
と、ネットとリアル店舗を上手く組み合わせて農家と消費者を結びつける直売プラットフォームを構築しています。
● 中抜きによるコスト低減以外の効用
流通経路において、問屋や量販店などを介することは、消費者、供給者とも相手の顔が見えなくなることに繋がります。
直売のような中抜けを行うことは、マージンが削除されるだけでなく、消費者、供給者がお互いの顔が見える、情報が取れることにより、信頼感の醸成やフィードバックによるPDCAサイクルの円滑化やPDCAサイクルのスピードアップにもつながってきます。
似たようなビジネスモデルは、例えば不動・建設業ではユニオンテックが行っています。
https://www.union-tec.jp/
このように、現在の自社あるいは属している業界の流通経路について、どこか省略できるところはないか、直接エンドユーザーと繋がる方法はないかという視点で見直すことは、知的資産経営でいえば、既存の関係資産を見直し、新しい関係資産を構築することにもつながります。
そのときにIT、AI・IoTの活用を検討することは必須になってくるものと感じる事例でした。
御社では、中抜きによるビジネスチャンス、中抜きされるリスクをどのようにお考えでしょうか?
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