SAS、AWS、セールスフォース・トッドコムのソリューションにみるAI時代のプラットフォーム戦略
● AIやIoTに注力、SASが戦略と新サービスを発表
2018/01/25に、ITProは上記の題で、統計モデルを用いた予測など分析関連ソフトウエアやクラウドサービスを手掛けるSAS Institute Japanの説明会の紹介記事を掲載しました。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/012503017/
(引用は「」でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)
「今後は、人工知能(AI)やIoT(インターネット・オブ・シングズ)、センサーなどのデータをリアルタイムに処理してビジネスに生かすリアルタイムシステムなどに関連する製品やサービスの提供に力を入れていくとした。 」
「 2017年は、AIやIoT関連の製品・サービスの企業採用も進んだという。「AIでは、金融機関での不正取引の判定システムや、顧客情報をもとに提案内容や提案タイミングを営業担当者に示せるようにした営業支援システムの導入が進んだ。IoTではセンサーデータなどの分析システムにとどまらず、生産管理システムとの連携といったインテグレーションが始まっている」と、堀田社長は話す。
それを受けて堀田社長は2018年について「業種に特化したコアソリューションでは、業種ごとの営業責任体制を確立したり、提案や技術支援を手掛ける体制を強化したりしていく。加えて、AIやIoTに関連したソリューションや、予測モデルの開発や活用ができるクラウドサービスであるSAS Viyaによる新しいビジネス開発を進めていきたい」と意気込みを語る。 」
IoTのデータをAIを用いて分析する技術をコアに、業界別に特化したソリューション提供を手がけるとともに、データーの分析結果を、生産管理システムと連携させるなどの、適用先までサービスを広げる方向を目指していることがうかがえます。
また、2018/01/26に、EZニュースでは、アマゾン ウェブ サービス ジャパンが2018年のパートナー戦略を発表したことを報じています。
https://enterprisezine.jp/article/detail/10337
「AWSの今野芳弘氏は「日本において10万以上のお客様にご利用いただいている。グローバルでは金融機関でのAWS利用が拡大している」と語る。
(中略)
またデジタルトランスフォーメーションにおいては、Amazon Echoを活用したサービスが生まれていることを述べた。銀行や保険会社がボイス・インターフェースのアプリケーション(スキル)を続々と発表するなど、金融分野での活用が進んでいるという。
こうした中で、新しいビジネスを作るための「デジタルトランスフォーメーション」と、従来のITを改革する「ITトランスフォーメーション」の2つの軸でパートナーとの連携を行なっていく。今野氏は、「お客様の満足度の向上がパートナービジネスの拡大につながり新たなビジネス価値が生まれる。主軸はお客様からパートナーへの流れだ」と語り、成長サイクルの図を示した。」
https://enterprisezine.jp/static/images/article/10337/10337_02.jpg
クライアントであるビジネスパートナーの顧客満足度を上げることで、
パートナーのビジネス拡大を図ることを、自社の成長戦略としていることが伺えます。
● カスタマージャーニーと多様なメディアでクライアントを支援するセールスフォース・ドットコム
先日、セールスフォース・ドットコムのMarketing Cloud(以下「MC」)の紹介を頂く機会がありましたが、
こちらでは、MCを導入するクライアントに、顧客起点の視点で、One To Oneのカスタマージャーニー(顧客の行動に沿った情報収集と提案)を、LINEを始めとするオンライン、オフラインの多様なメディアも用いて行うことで実現し、生涯顧客価値の向上を支援しています。
セールスフォース・ドッコムサイト https://www.salesforce.com/jp/products/marketing-cloud/overview/
● お客様のお客様を知る
上記3社とも、B2Bの分野で、マーケティング支援などのソリューションにAI・IoTを活用していくことを積極的に進めていますが、その中で、
自社のお客の「お客」の顧客満足度向上⇒自社のお客の顧客満足度向上と成長⇒自社の成長
という流れをかなり明確に描いてアピールしている点でも共通するものがあります。
昔から、「お客のお客を知れ」とはマーケティングの教科書でも言われていることですが、そこにAI・IoTを導入して自動化とパーソナライゼーションの双方を実現するところで、B2Bのプラットフォーム同士が競争していることを改めて感じた次第です。
● 自社の顧客の成長を顧客の知的資産の充実で実現する
例えば、セールスフォース・ドットコムのMCは、導入したクライアントが自社の顧客に関する情報とその分析による「顧客理解という人的資産や構造資産資産」を蓄積・強化させていくのを支援しているということが言えるかと思います。
さらに、多様なメディアによる顧客提案のソリューションも提供しているので、クライアントの「関係資産」の強化をも同時に支援しているということができますね。
このように、自社の知的資産の構築・充実だけでなく、お客様の「知的資産」の構築・強化を図るという視点から価値創造ストーリーを描くことで、新しい顧客提供価値を産み出す機会になるものと考える次第です。
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