アマゾンとは異なる顧客接点を作る方法-AI・IoTでつながる家電

つながる家電 AI IoT

【今日のポイント】
自社商品・サービスの顧客との接点とその将来像を考える際に、お客様が利用するタイミングと利用プロセスの視点から顧客と直接繋がれないか考えるのも一つの有効な方法かと思います。

● 米中対立、英EU離脱…経済に火種 2019年

2018/12/31の産経新聞に表記の記事が掲載されていました。

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『2019年の日本経済は米中貿易摩擦など世界経済の波乱要因に振り回されることになりそうだ。今年は16年半ばから続く世界経済の堅実な成長の転換点となる可能性がある。日本にも影響が及べば、10月に予定される消費税増税の実現も危ぶまれるとの指摘も出てきた。一方、世界経済をめぐっては、モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)の普及という追い風も吹いている。日本でも「つながる家電」などの新たな市場の創出が進んでおり、電機各社は従来の家電を売るだけのビジネスからの脱却を図っている。(田辺裕晶、飯田耕司)』

米中の貿易戦争は、通商問題の枠を超えて、両国の今後のAI・IoT等の経済成長を巡る派遣争奪戦のような様相を呈してきていますが、

今回の記事では、日本の「つながる家電」の市場創出の部分が目を引きました。

 

● 家電=自社商品・サービスでお客様とつながる

同記事では、日本の電機メーカー各社が「つながる家電」の品揃えを増やし続けていること、また、つながる家電のお客様=ユーザーにとってのメリットと、メーカー=提供者側のメリットとして、

ユーザー側にとっては、その家電を使う際の利便性向上(洗濯機では洗濯が終わる時間の指定、冷蔵庫なら庫内の食材に合わせたメニュー提案など)

メーカー側にとっては、高機能化により家電単価を上げられるとともに、家電を継続的に課金のできるサービスツールとして利用できるというメリットが見込まれると指摘しています。

これも「モノ売りからコト売りへ」の流れの一環と見ることも出来るかと思います。

『日本の電機メーカーではつながる家電の品ぞろえを増やす動きが続く見通しだ。パナソニックは3年以内に冷蔵庫や炊飯器など製造するすべての種類の家電に広げる方針。またシャープは2年以内に、つながる家電の比率を全商品の5割(現在は2割程度)に上げるとしている。

◇ ◇ ◇

 つながる家電はすでに個人の生活に利便性をもたらしている。例えば洗濯機の場合、スマートフォンで帰宅時間に合わせて洗濯と乾燥が終わるよう指定すれば、乾燥まで済んだ直後に衣服を取り出し、しわがつく前に収納できるメリットがある。日立製作所はネット経由で洗濯機の洗い方コースを増やせる機能を付けた。

 冷蔵庫では、買い物をした食材を入力すれば、冷蔵庫の中身に応じて食事のメニューを提案する商品が目立ってきた。鶏肉を買っている場合は、「今日はこの前買った鶏肉で『鶏肉のつけ焼き』はどうですか?」などとすすめてくれるといった具合だ。

 つながる家電はメーカー側にもメリットがある。薄利多売とされてきた白物家電に「高品質」「高性能」という価値をつけることで、販売単価を上げることができるからだ。

 また、つながる家電を新たなサービスのツールとし、将来にわたって課金ができる利点もある。』

● お客様が自社の商品・サービスを使う「タイミング」と「プロセス」から顧客接点を考える

お客様に自社の商品サービスを買っていただくための顧客接点がまず必須なことは言うまでもありませんが、買っていただいた後、使っていただいている間の顧客接点も重要ですね。

この使っている間の顧客接点が強固ならば、リピーターになってもらえるだけでなく、今回の記事にもあるように、新たな継続的サービスを提供するための接点にも使うことが可能となります。

また、パソコン、スマホではなく家電で直接顧客とつながる事で、アマゾンなどのECとは異なる顧客接点を構築する可能性が出てきますね。

アマゾンなどと棲み分けするのか、提携か、競争するのか、これらの組み合わせ方と環境に合わせた軌道修正が重要になる予感を持っています。

ここでも、自社の事業を顧客接点側から、特にお客様が自社商品・サービスを利用する場面自体のプロセスを分解して、そこで自社が情報やサービスを提供できるプロセスと、他社と提携するプロセスに分けて考える必要があるかと思います。

そして、この検討を自社の事業の将来像について行う際に、知的資産経営報告書の価値創造ストーリーが一つのツールになるものと考える次第です。

● 関連する本ブログトピックス

・顧客接点に関するトピックス

「アップルの周囲の様子を触覚で伝える技術にみる「インターフェースの多様化」」

「アマゾンの高級スーパー買収にみる「選択と集中」」

「Warranteeのオンデマンド型保険サービスにみるプラットフォームの使い分けとは?」

・プロセスへの分解に関するトピックス

「マルケト社長インタビューに考えるPDCAの改善とプロセス管理」

「世界経済フォーラムのAIによる代替予測にみる広い視野の重要性」

「SNSマーケティング支援事業の提携にみるシナジーと役割分担の考え方」

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