アマゾンとは異なる顧客接点を作る方法-AI・IoTでつながる家電
【今日のポイント】
自社商品・サービスの顧客との接点とその将来像を考える際に、お客様が利用するタイミングと利用プロセスの視点から顧客と直接繋がれないか考えるのも一つの有効な方法かと思います。
2018/12/31の産経新聞に表記の記事が掲載されていました。
米中の貿易戦争は、通商問題の枠を超えて、両国の今後のAI・IoT等の経済成長を巡る派遣争奪戦のような様相を呈してきていますが、
今回の記事では、日本の「つながる家電」の市場創出の部分が目を引きました。
● 家電=自社商品・サービスでお客様とつながる
同記事では、日本の電機メーカー各社が「つながる家電」の品揃えを増やし続けていること、また、つながる家電のお客様=ユーザーにとってのメリットと、メーカー=提供者側のメリットとして、
ユーザー側にとっては、その家電を使う際の利便性向上(洗濯機では洗濯が終わる時間の指定、冷蔵庫なら庫内の食材に合わせたメニュー提案など)
メーカー側にとっては、高機能化により家電単価を上げられるとともに、家電を継続的に課金のできるサービスツールとして利用できるというメリットが見込まれると指摘しています。
これも「モノ売りからコト売りへ」の流れの一環と見ることも出来るかと思います。
● お客様が自社の商品・サービスを使う「タイミング」と「プロセス」から顧客接点を考える
お客様に自社の商品サービスを買っていただくための顧客接点がまず必須なことは言うまでもありませんが、買っていただいた後、使っていただいている間の顧客接点も重要ですね。
この使っている間の顧客接点が強固ならば、リピーターになってもらえるだけでなく、今回の記事にもあるように、新たな継続的サービスを提供するための接点にも使うことが可能となります。
また、パソコン、スマホではなく家電で直接顧客とつながる事で、アマゾンなどのECとは異なる顧客接点を構築する可能性が出てきますね。
アマゾンなどと棲み分けするのか、提携か、競争するのか、これらの組み合わせ方と環境に合わせた軌道修正が重要になる予感を持っています。
ここでも、自社の事業を顧客接点側から、特にお客様が自社商品・サービスを利用する場面自体のプロセスを分解して、そこで自社が情報やサービスを提供できるプロセスと、他社と提携するプロセスに分けて考える必要があるかと思います。
そして、この検討を自社の事業の将来像について行う際に、知的資産経営報告書の価値創造ストーリーが一つのツールになるものと考える次第です
● 関連する本ブログトピックス
・顧客接点に関するトピックス
「アップルの周囲の様子を触覚で伝える技術にみる「インターフェースの多様化」」
・プロセスへの分解に関するトピックス
「マルケト社長インタビューに考えるPDCAの改善とプロセス管理」
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