TACのデジタル教材アプリに考える、ペーパレス化による顧客接点強化
【今日のポイント】
TACの、スマホ・タブレットで利用するデジタル教材アプリの提供開始。
ユーザーの利便性向上だけでなく、オンラインでユーザーの利用状況を把握することで、より緻密な学習のアドバイスなどサービスの品質向上が可能になります。
ペーパレス化を生産性向上だけでなく、顧客接点の強化策と位置づけることでやるべき内容も変わってくるものと考える次第です。
●TAC、テキストをスマホ・タブレットで閲覧するデジタル教材アプリ
2019/9/19のICT教育ニュースに表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)
『資格取得に向けた教育サービスを展開するTACは18日、新サービスとして「デジタル教材」の提供を開始した。
従来のテキスト教材に加え、デジタル教材ならではの利便性を組み合わせることで、効率的かつ効果的な学習効果を目指している。』
TACの同教材に関するサイトはこちら
『TACのテキストをスマホ・タブレットで簡単閲覧! デジタル教材アプリが始動![公認会計士講座]』
以下は上記のサイトからの引用です。
『検索機能
1調べたいワードをすばやく検索できます。
検索結果の一覧から、瞬時に確認したいページに遷移できるので、重要キーワードを軸とした横断学習にも効果を発揮します。
また、ワードでの検索だけでなく、目次機能を実装しており、目次から瞬時に確認したい項目を開くこともできます。
2 アノテーション(注記・注釈)機能
しおりやマーカー機能に加え、メモ書きや矢印等の図形も書き込めます。
マーカー、図形の書き込み、しおりなどはブックマーク機能で一覧表示が可能となっており、一覧から瞬時に該当のページに遷移することもできます。 』
単なる印刷物の代替ではなく、今後、ユーザーの学習方法の把握と改善にも繋げられる試みかと感じます。
●ユーザーの使用状況データの把握と活用
今回のTACのサービスにこの機能が搭載されているかは不明ですが、アマゾンのリコメンド機能や、Kindleのレビューコメント機能による能動的なフィードバックや、以下の、書籍の記載にもあるように、ユーザーのアンダーラインを引く使用状況の把握など、現在の紙媒体を電子化することでユーザーの自社商品・サービスの使用状況をより詳細に把握することが可能になります。
『GAFA×BATH米中メガテックの競争戦略(田中道昭著)』より
『私が実際に米国のアマゾン・ブックスで見て驚いたのは、「キンドルでもっともアンダーラインが引かれている本」というコーナーまで有ったということです。』
●個人情報保護やユーザーの感情に配慮したうえでのペーパレス化による顧客接点強化
上記のように、ペーパレス化などの電子化によって、生産性向上と同時にEC(Eコマース)と同様な顧客情報の把握が可能となってきます。
顧客への提案書なども、すでにオンライン化を進めているところもありますが、社内業務と考えていた中にも、電子化することで取引先など、社外との情報共有やコミュニケーションの活性化、生産性向上につなげることは、製造業の在庫管理と自動発注などでは以前から行われてきたことかと思います。
もちろん、顧客の情報の取得を検討する際には、個人情報保護などの法的な義務だけでなく、情報を収集されるユーザーの感情面にも配慮が必要となってきます。
事業の幅を広げ、顧客接点の強化を図るためのオンラインとオフラインの組み合わせの手段として、ペーパレス化を検討・実施することも今後は必要性を増してくると考える次第です。
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