ルーベンスの壁画発見に思う「トレーサビリティ」と「アカウンタビリティ(説明責任)」におけるニーズとシーズの相乗関係
● ヨハネスバーグの壁に描かれた名画
2018/6/29の1日5分ビジネス英語で、
表記の題で、17世紀のヨーロッパで最も有名なバロック絵師、ピーテル・パウル・ルーベンスの作品が見つかった(正確にはとある医師が飾っていた「紳士の肖像画」がルーベンスの作と判明した)
との記事が掲載されていました。
https://matt-english.com/podcast/20180629
オークションに掛けられたことで、ルーベンスの絵画であることがわかったこと、
上記サイトの動画も大変見ごたえがあるかと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=xGmST-tPbGs
● 絵画の真贋とトレーサビリティ
今回の記事を聞いて時代を超えたロマンを感じたと同時に、
同じ、1日5分ビジネス英語の「会議室にあった宝物」
https://www.wisdomsq.com/contents/bepod/20171031.html
で学校の会議室に置かれていた彫像がロダンの作品であることが判明した記事、
そして、
「バリューチェーンの中で、「集中型と分散型の共存」を考える」
https://wp.me/p9D2bS-yZ
における、米国の鶏卵の汚染におけるトレーサビリティの問題を連想しました。
トレーサビリティというと、食品を中心とした安全性や品質面が頭に浮かびますが、
美術品の真贋、シェアリングエコノミーや個人間取引の対象の拡大などについても、
取引の記録という点で、トレーサビリティーのニーズというのは潜在的にはかなり大きいのではないかと感じました。
そのニーズを顕在化させるものとして、ITやAIが果たす役割も大きいものがあると感じます。
漠然と「あれ良いな」と考えていたものについて、ブロックチェーンやIOC(仮想通貨の創設による資金集め)など、それを実現してくれそうな技術・スキームが出てくることでニーズが具体化してくる、
その具体的になったニーズがさらにシーズの進展を後押しするという相乗効果が、今後の変化を加速していく様子を見ている気がした次第です。
また、シーズ面については、紙幣印刷の偽造防止技術(透かし、顔料の特殊成分)
などが画家のサイン代わりに適用されたり、IoTのチップが更に微細化していけば、
これも絵画の顔料などに入れることでトレーサビリティーや鑑定方法を進化させる
ことも可能ではないかと想像しています。
● トレーサビリティとアカウンタビリティの関連性
ご案内の通り、CSRはもとより、SDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)など、企業が果たすべき社会的責任への要請は、不祥事や事故等に関する過去の原因追求と今後の対応にたいする説明責任への要求を高めています。
このような、リーガルリスクとしても重要な課題について、その説明責任を果たす手段としてのトレーサビリティの重要性も高まってくることは想定しておくべきことかと思います。
● 自社の企業活動の経緯自体を管理すべき「知的資産」として捉える
以前に、自社の成功体験や失敗体験は、その時の環境と一緒に記録しておくことで、
環境変化への対応に関する治験としての「知的資産」になり得ることをお話しましたが、
自社が関わるモノ、情報の流れを把握・記録しておく「トレーサビリティ」は、説明責任(アカウンタビリティ)やCSR、リスクマネジメントにおいてますます重要になって来ていると思います。
そして、現在は人に帰属している「過去の経験、知見」を形式知化して共有し、必要に応じて外部に発信する「構造資産」、「関係資産」の視点からの知的資産の管理、知的資産経営もその重要性を増していると改めて感ます。
そして、そこにシーズとなるAI・IoTなどとニーズの相乗効果をうまく使うことが、中小企業もその力を発揮する機会になるものと考える次第です。
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