仮想通貨への各国の反応にみる「規制の壁」の種類
● ファーウェイの知的財産保護システムが公開
2018/3/9のコインテレグラフに表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)
『中国の通信大手ファーウェイが開発したブロックチェーンを基盤とする知的財産保護システムの特許出願内容を、中華人民共和国国家知識産権局が6日に公開した。
ファーウェイは、ピア・ツー・ピア(P2P)ネットワークにおけるデジタルコンテンツの知的財産権を保護する検証システムを開発し、2016年8月に特許を申請した。同ネットワークを使えば、著作権者の身分証明、デジタルコンテンツへのアクセス記録などのデータを永久的に記録できる。』
知的財産権の中でも、出願⇒登録という手続きを取らない著作権の保護にブロックチェーンを利用するというもので、これ自体大変関心のあるところですが、同記事で、
『中国政府は国内の仮想通貨取引を禁止したり、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)を禁止する方向で最終調整に入ったり、仮想通貨には厳しい対応を見せている。しかし、中国においてブロックチェーンを基盤とした技術開発は進んでいる。』
と、同じブロックチェーンの代表的な適用先である仮想通貨については、中国政府が否定的である点についても興味を引きました。
● 仮想通貨への各国政府・中央銀行の反応
この記事だけでなく、最近のネットでのニュースを見ていると、
仮想通貨については、各国の政府や中央銀行は否定的な見解を出していますね。
一方で、以下のINNOVATION HUBの記事に見られるように、政府自身が仮想通貨の発行を考えているという動きも見られます。
「2種類の仮想通貨発行を提案 中央銀行が発行する仮想通貨「CBCC」」
『国際決済銀行(BIS)は2017年9月、各国の中央銀行が発行を検討しているとされる仮想通貨「CBCC(中央銀行暗号通貨)」に関する報告書を発表した。報告書は、中央銀行による仮想通貨開発・発行環境を効率良く整備するためのガイダンスだ。金融機関向けと消費者向けの2種類のCBCC発行とともに、ビジネス特化型のブロックチェーン技術の採用を提唱している。』
https://innovation.mufg.jp/detail/id=229
通貨については、国際基軸通貨である米ドルとユーロや人民元といった国家間の競争もありますが、通貨発行権という国家にとって重要な権限を脅かすような動きに対しては、各国とも神経を尖らせていることが伺える典型的な事例かと思います。
● 「規制の壁」の種類を意識する
AI・IoTのような新技術の導入や新しいビジネスモデルの構築においては、規制の壁にぶつかることは多く経験されることかと思います。
ただし、ある程度時間をかければ解決する(乗り越えられる)壁もありますが、
今回の通貨や課税のように、国家権力の源泉に関連するような規制の場合は、その壁を乗り越える事が困難なだけでなく、その技術やビジネスモデルにメリットがあれば、国自身が乗り出してくる、つまり国家が競争相手になるという局面を迎えることになりますね。
知的資産経営において、新規ビジネスに影響を及ぼす外部環境とその変化を考える際にも、規制の壁が存在する際に、その規制は誰を守るためのものかを把握するとともに、規制をかけている側やその規制でメリットを受けている側が、逆に今考えている新規ビジネスに乗り出すリスクも想定する必要性があることを改めて認識した次第です。
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