特許行政年次報告書2017年版にみる、第四次産業革命への対応

● 「特許行政年次報告書2017年版」を公表~『特許庁の「第四次産業革命」への対応』を特集~

2017/6/29に特許庁は、「特許行政年次報告書2017年版」を公表
http://www.meti.go.jp/press/2017/06/20170629001/20170629001.html

今回報告書では背景として、
(引用は「」でくくります。 改行は筆者挿入、以下同様)
「 世界がより一層のスピードで変革され、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)、AI(人工知能)、
ビッグデータ関連技術の発達により第四次産業革命が進む今、我が国企業は、これに伴う産業や社会の変化
を競争力拡大の絶好の機会と捉え、事業の選択と集中、海外展開を進めており、それにあわせて知的財産戦
略も高度化・グローバル化している。」
とし、
このような常用に対応し、我が国企業の知的財産戦略の高度化・グローバル化を支えるために特許庁が行ってきた取り組みを紹介しています。

その中でも、今回の目玉はやはり、第四次産業革命への対応の特集ですね。


・「第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会」において、有識者からの提言を取りまとめ。
・日米欧中韓の五庁間で、IoTやAI等の新技術対応のため協力を図ることに合意。
・広域ファセット分類記号「ZIT」を新設、IoT委員会及びIoT審査チームを発足。
・「特許・実用新案審査ハンドブック」へ第四次産業革命関連技術の事例を追加。
・ ビジネス関連発明に関するセミナーを実施。
・ 第四次産業革命に関連する技術テーマについて、特許出願技術動向調査を実施。

報告書のWebサイトはこちら
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/nenji/nenpou2017_index.htm

 

● 人工知能が作成するものは「発明」や「著作物」になるのか?

上記報告書が挙げている「特許・実用新案審査ハンドブック」の改訂
については、人工知能、プログラム等の定義やどこまでが人間の思想
による創造物たるかについても検討を加えています。

この問題は、大変根源的なもので、そう簡単に片付けられるものでは
思いますが、現実のビジネスや社会での利活用は、どんどん先に進ん
でいる中で、現時点では
「営業秘密」として不正競争防止法を適用することと、
相対の「契約」で関係者が合意を取りつつ進めることが現実的な解と
なっているかと思います。

 

● 政策・行政情報の使い方

今回の特許庁の報告書を見ても、やはり、AIやIoTの進展に、
法規制が追いついていないが故の課題や悩みがすけて見える印象を
持ちますが、ある意味遅行指標となる行政の報告書を見ることで、
課題の全体像をつかみやすくなるかとも考えております。

 

どんな業界でも影響を受けざるを得ないAIやIoTについては、
このような全体感に関する情報を集めつつ、肌感覚を養える最前線
の情報にも貪欲にアンテナを貼ることの必要性を感じる今日このごろです。

 

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