内閣府の知財戦略検討会にみる、社会情勢から自社の将来を考えるヒント

●知的財産戦略本部知的財産戦略ビジョンに関する専門調査会(第1回)

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

ところで、年末年始は1年を振返り、これからの1年の目標と計画を立てる良い機会ですね。私も、昨年末に、2017年の目標を振返り、2018年の目標と大まかな計画を立てたところです。

計画といえば、2017年12月26日に、知的財産戦略本部知的財産戦略ビジョンに関する専門調査会(第1回)が開催されました。

具体的には、2018年度の知的財産計画策定にむけて、将来予測のためのデータと兆しや今まで政府内で作られたビジョンを取りまとめて、今後の知的財産戦略ビジョンの検討方針を考えるものだそうです。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/senryaku_vision/dai1/gijisidai.html

ここで配布された資料、特に資料3の知的財産戦略ビジョンに向けた検討の進め方と論点や、資料4の将来予測のためのデータと兆しなどを、企業の中長期の事業計画やビジョンの作成の視点で見てみると、将来の予測というものが、いままで以上に幅広い分野を見て行く必要でてきていることを示していると考えられます。

 

● 中長期の外部環境から自社の将来像と課題を考える

十分なリソース(予算、人)を持っているはずの政府でさえ、かなりの負荷ではないかと思いますが、リソースの問題以外にも、幅広い分野を見つつ、焦点がボケない様にすることは、特に中長期のビジョン、計画を作る上で大きな課題ですね。

この課題を解決するには知的資産経営の、SWOT、クロスSWOTから自社の事業の流れやバリューチェーンを見て、顧客への価値創造ストーリーを描く、知的資産経営報告書作成の進め方が、効果的かと思います。

 例えば、今どんなことが起きているのか、そこから今後どのようなことが起きるのかは、SWOTのO(外部の機会)T(外部の脅威)の分析時に掴むことが出来ますし、将来の自社への影響は、現在の自社の事業の流れやバリューチェーンと、自社のS(強み)とW(弱み)に先程の外部環境を当てはめるクロスSWOT分析を行うことで、将来の外部環境の変化が自社に及ぼす影響が見えてきます。

また、外部環境の変化に対して、将来自社がどのような事業をどのように行っていけばよいかを考えるには、上記の分析に加えて、将来の顧客とその顧客に提供したい価値と現在の自社の持つ強み、そしてその背景となる自社の知的資産の関係(ギャップ)から、ギャップを埋めるための価値創造ストーリーを描き、そのストーリーを実現するための、目標目標達成の度合いを測る指標(KPI)を設定することで、具体的・現実的なビジョンと計画をたてることが出来ますね。

そうすると、今まで関係ないと思っていた外部環境の変化が、ビジネスチャンスとリスクの双方の面自社に及ぼす影響に気づく可能性が出てきます。

また、一端立てた計画を実行している間に問題が見つかった場合でも、
それが外部環境の変化が計画策定時の想定と異なっていたのか、
顧客が考える価値と自社の考える価値の間にズレが有ったのか、
自社の知的資産から顧客への価値提供までの流れの何処かに問題が有ったのかなど、
原因と対応策が見つかかもしれません。

 上記のような課題は、漠然としていて、やっても実効性のある計画は立てられないと諦めてしまいがですが、一つ一つブレークダウンして、順番に取り組むことによって、意外と簡単に実行できることがわかりますね。

御社でも、AI・IoTなどの新技術・新サービスや少子高齢化などの外部環境の変化が自社にどんな影響をおよぼすのか、それにどんな対応を今から考えるべきかで悩むことはないでしょうか? そんなときは、ぜひ知的資産経営報告書の作成を試してみてはいかがでしょうか。

なお、今回ご紹介した専門調査会の資料4(将来予測のためのデータと兆し)と、
参考資料2(先行する政府内ビジョンについて)は、知財戦略以外の中長期の外部環境予測や政府の施策の俯瞰にも有用な資料だと思いますので、一度覗いてみることをおすすめする次第です。

将来予測のためのデータと兆し:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/senryaku_vision/dai1/siryou4.pdf

先行する政府内ビジョンについて:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/senryaku_vision/dai1/sankou2.pdf

 

 

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