『病気を治す感情コントロール術』を読んでー感情の影響の大きさと自己制御による予防の可能性、ビジネスへの適用

【今日のポイント】

「アウトプット大全」などのベストセラー作家、樺沢紫苑氏の最近の著書。
感情のコントロールにより病気を改善・予防する実践的な方法を脳科学をベースにわかり易く解説しています。

個人の心身の健康だけでなく、健康経営やモチベーション維持など、組織の健康という視点からも参考になるものと一読をお勧めする次第です。

【目次】

1.『病気を治す感情コントロール術』樺沢紫苑 著
2.感情の身体への影響とコントロールによる治療と予防
3.感情の影響と制御方法のビジネスへの適用を考える

 

1.『病気を治す感情コントロール術』樺沢紫苑 著

先日、『精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術 単行本(ソフトカバー) 2021/4/18樺沢紫苑 (著)』を読みました(Kindle版も出ています)。

樺沢氏の著書は、『脳を整えると能力は2倍になる』以来、殆どの著書を読んでいますが、

本書は、かなり読者層を絞って、メンタル疾患を中有心に、健康に悩みや不安を持って持っている方に感情と心身の関係、感情をコントロールする事でこれらの病気や不安を解消する方法を紹介されています。

本書も今までの著書と同様に大変具体的かつ実践的ですので、先ずは第一章と各章ごとに記載されている章のまとめをんでから、気になる箇所を読んでみれば、構成のいずれかに参考になる箇所が見つかるかと思います。

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同じ。)

『第1章 あなたの病気が治らないのには「理由」がある

第2章「不安」を取り除けば病気は治る

第3章「助けを求める人」は病気が治る

第4章「受け入れる」だけで病気は治る

第5章「表現する」と病気は治る

第6章 家族が「寄り添う」と病気は治る

第7章「感謝」で病気は治る』

私自身は、以下の箇所が大変参考になりました。(各文頭のPXXは単行本のページ数で、Kindle版とは異なります)

第1章

P33『「完全に病気を治す」のではなく「今よりよくなる」ことを目標にしましょう。』

⇒一見、バックキャストでの計画立てなどとは逆の方針にも見えますが、これは、マイルストーンの設定などにも通じるものかと思います。

 

第2章

P59『重要なのは、「 別の病院に行く」のではなく、「信頼関係を構築する」ことなのです。』

⇒信頼関係を構築するところから、治療が始まるという指摘は、医師側からだけでなく、患者側からも歩み寄りの意識が必要と改めて感じます。

 

P72『ではなぜ、人は「予期 不安」に悩まされるのでしょう。
その原因 は、「情報不足」です。』

⇒これは、病気に限らず、非常に重要かつ他の分野でも共通のことかと思います。
検索の習慣や信頼できる情報源、相談相手など、情報収集の手段を普段揃えて使っている事が、将来への不安をToDo(やるべきこと、課題)に置き換えて行動に結びつけることにもつながるかと考える次第です。

 

第5章

P157『「取引」で見られる反応』
『「取引」には3段階 ある』

⇒「「病気の受容⇒治療者の受容⇒治療方法の受容」のステップ、プロセスの理解」という点は、上述の情報不足による不安への対応にも通じるものかと思います。

P176『「受容」に向けて進んでいく過程で、心がオープンになっていきます。
すると、コミュニケーションを求める傾向が出てくるのです。』

⇒一足飛びにコミュニケーションを求めるようになるのではないという点に、現在のリモートワークなどでのコミュニケーションの課題を考える際のヒントもあると感じます。

 

第6章

P200『孤独は最大の「苦痛」ですから、寄り添うことは、 患者さんにとって 最大の「救い」になるのです。』

伴走型支援などのビジネスサポートにも通じるものを感じます。
この「寄り添う」意識が、支援先の理解にも役立つものと考える次第です。

 

第7章

P215『感謝するためには、「否認→受容→感謝」のステップを踏む必要があります。』

⇒著者は「感謝することが、自分自身についても心身の改善効果がある」と説いていますが、このプロセスを理解し、意識することが、実際に回りに感謝できる状況を作り出す上で重要と感じる次第です。

 

2.感情の身体への影響とコントロールによる治療と予防

本書は、感情が身体に及ぼす影響を、脳科学の面からわかり易く説くとともに、メンタル疾患だけでなく、他の病気の改善にも役立つ実践的な知識を教えてくれますが、

病気になる前に知識として持っておけるかは、いざというときにさっと対応できるかに大きな影響を及ぼすものであることは、防災教育などでもつとに見聞きすることかと思います。

これらの知識を病気になる前から持っておき、さらに行動に移して習慣化すれば予防、更に健康増進にもつながることも間違いのないところかと思います。

このように、治療だけでなく、予防という点でも、本書のような病気と治療に関する知識を持っておくことは、新型コロナ下の現在ではメンタルヘルス含めて重要性を増していると感じます。

更に、治療や疾患に関する知見も研究開発が進むと同時に、新型コロナウィルスの変異のように、外部環境も変化していきますので、上述の知識・情報も随時アップデートしていくことが必要と考える次第です。

 

3.感情の影響と制御方法のビジネスへの適用を考える

本書は、個人の病気への対処方法を対象としたものですが、

1.で挙げた内容は、企業などの問題に置き換えてみても通じるものがあるかと思います。

ビジネスは最終的にはエンドユーザー=人を相手にするものであり、また、事業は、その判断や実務も人が機械やAIなどを使って行うものだと考えています。

そのように、「人」の要素が大きいことが、以下のトピックスでもお伝えしていますように、最近のビジネスにおいて、デザインや感性、美意識が注目される理由や背景となっています。

『『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか』を読んで-』

『AI・IoT時代における「感性」と「美意識」』

また、自分の感情をコントロールする事は、自分の行動が変化することで他者にも影響を与えますが、これも組織の風土、文化、所属する人々の意識に置き換えると、企業のビジネスにも通じる所が大きいかと思います。

心身の健康に関心やお悩みのある方はもちろんのこと、
健康経営やエンゲージメント・マネジメントなど、従業員のメンタルを含むマネジメントに関心や課題を感じている方にも有益な気づきや示唆が得られるものと、一読をお勧めする次第です。

『精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術』(樺沢紫苑 著、Kindle版も出ています)

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