KaiOSモバイルの普及にみる螺旋的発展とオープンコミュニティ貢献の場の広がり

Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像

【今日のポイント】

グーグルとのタイアップによりアフリカの携帯市場で急成長している第3のOS「KaiOS」。

キーボード付きのシンプルなデバイスと必要最低限のアプリを装備し、バッテリーの持ちや価格で大きな強みを持つこのOSに、螺旋的発展の典型例と、携帯のOS開発におけるリナックスなどのオープンコミュニティの影響が見て取れます。

 

● Googleの支援で生き残ろうとしている“第3のOS”「KaiOS」 ケータイ特化で成功

2019/6/29のアスキーデジタルに表記の記事が掲載されていました。

 

kaios は2019/6/26の1日5分ビジネス英語でも取り上げられていました。

『KaiOS、最速で成長するモバイルOS』

 

KaiOSは、アフリカのインターネットやブロックチェーンなどの普及を加速する可能性を感じます。

また、アフリカだけでなく、インドなど多くの国で同様の流れが起きていることを予想した次第です。

 

● モバイル端末の螺旋的発展

上記の記事からは、

「モバイル端末の軽薄短小化という螺旋的発展(物事は直線的に発展するのではなく、あたかも螺旋階段を登るようにして発展する)」
「オープンなユーザーコミュニティ主導の開発の進展」が窺えます。

先日のトピックス『『テレビよりインターネット』にみるデバイスでコンテンツサービスを選ぶ流れ』 では、ユーザーがどんなデバイスを使っているかでコンテンツサービスが選ばれる流れを予想しましたが、

今回のKaiOSは、ツイッターやフェースブックなどのサービスを使えると同時に、デバイス側はシンプル、安価で、バッテリーが長持ちというユーザーメリットも提供しています。

フィーチャー・フォンが、クラウド上でのサービスの充実とwifiインフラの整備を背景に、従来の利便性に、利用できる用途の拡大を追加して復活するという、螺旋的発展の典型例かと思いました。

かつ、この螺旋的発展が、AI・ICTの普及やデジタル化の中で、今までよりも早いサイクルで回っていると感じるとことです。

私の好きなクリエなど、パームOS的な端末の進化版の登場も期待したいと思います。

また、このOSはリナックスベースであるという所に、「オープンなユーザーコミュニティ」の開発への影響拡大も窺えると感じた次第です(ウィキペディアより)。

 

なお、デバイスのシンプル化、古くて新しいニーズの掘り起こしは、通信キャリアにも通信速度などへのニーズの変化を通じて大きな影響を与える可能性が予想されます。

そこには、携帯端末やOSだけでなく、通信キャリアも含めた「イノベーションのジレンマ」も起こり得るものと感じた次第です。

 

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