ロイヤルホールディングスの取り組みにみる生産性向上のヒント>お客様の満足を感じる場面をケース分けする
【今日のポイント】
外食産業のロイヤルホールディングスの生産性向上策に関するインタビュー記事。
お客様の満足度を分類して、それぞれに応じた生産性向上策の採用を進めています。
分類したお客様の満足度=自社の提供価値を分類し、それぞれの流れを可視化して個々の特性に応じた生産性向上策を図ることは、生産性向上と顧客満足度向上の両立を図るうえで、有望な方針と考える次第です。
● 「人を支援」するテクノロジーが外食産業の労働生産性を高める
2019/4/16 ダイヤモンド・オンラインに表記の記事が掲載されていました。
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
『慢性的に人手が不足している飲食業界の中で、テクノロジーの活用による労働生産性の改善に挑んでいるロイヤルホールディングス。経営者向け特別セミナー「テクノロジーの進化がもたらす労働生産性革命」(HRソリューションズ主催、5月24日開催)への登壇に先立って、菊地唯夫会長と野々村彰人常務に、取り組みの現状と成果を聞いた。』
ファミリーレストランのロイヤルホストなどを運営するロイヤルホールディングスの経営層へのインタビュー記事です。
人手不足を解消する施策として、一部の事業で規模の縮小を選択、具体的には「営業時間の短縮(24時間営業の停止)」を採用したところ、ランチとディナーのコアタイムに人員を厚く配置してサービスを向上できた結果、顧客満足度と売上の向上につながったと述べています。
同記事でも指摘しているように、製造業における機械設備の導入とは異なる形での生産性向上策と言えるかと思います。
● お客様の感じる満足をケース分けしてみる
同記事では、外食産業における技術・テクノロジーの導入については以下のように述べています。
『外食産業の場合、どの部分にテクノロジーを導入できるのか。菊地会長は、お客さま満足度を「例えばタイムリーに運ばれてくる、店舗の掃除が行き届いているという『基礎的な満足』と、質の高い接客のような『付加的な満足』に分け、前者に導入の余地がある」と説明する。』
お客様への提供価値を基礎的な満足と付加的な満足に分けて前者に技術導入すると言うのは、作業の単なるプロセス分解以上に効果がありそうですね。
● ケース分けした、お客様の感じる満足=提供価値毎に流れを見える化して生産性向上を図る
よく、顧客への提供価値と自社の売上や利益増等の目的から逆算して、そこにつながらないプロセスの省略や省力化を進めることは、生産性向上策として取り上げられていますが、
今回の記事のように、個別の提供価値毎のプロセスを把握して、機械などテクノロジーの導入を検討することは、大変有望な生産性向上の方法かと思います。
もちろん、プロセスごとに対策を決めた後は、全体のプロセスを統合して、お客様の自社への継続的な満足度向上につながっているかを確認する必要がありますね。
この一連の検討作業にも知的資産経営報告書の価値創造ストーリーは役に立つものと考える次第です。
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