ハタプロのコミュニケーションロボットにみる、ユーザーインターフェースというボトルネック

【今日のポイント】

ハタプロの対話型AIロボット「ZUKKU]。
親しみやすいルックスで、マーケティングを始めとして多くの分野に展開を始めています。

事業の幅を広げる上で、エンドユーザーとの接点を押さえることの重要性を示す事例かと思います。

 

● AIロボにひとめぼれ オートバックスセブン発IoTプラットフォーム構想の本気度

2019/10/15のASCII SATARTUPに表記の記事が掲載されていました。

オートバックスのIOTプラットフォーム構想もさることながら、

この記事では、ハタプロのコミュニケーションロボット「ZUKKU(ズック)」について関心を惹かれました。

 

ユーザーとの接点を押さえる

ハタプロのZUKKUは、同社の紹介サイトをみると、

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『ハタプロ・ロボティクスが提供する「ZUKKU(ズック)」は、身長わずか10cm、
安価で手軽に導入できる手のひらサイズのマーケティング支援AIロボットです。

SIMカード内蔵でスイッチ1つで稼働し特殊な設定いらずに通信に繋がり自律思考し、
プライバシーを侵害しないセキュアな形式でデータを取得・解析し、人を手助けする様々な提案や行動を促進してくれる、愛らしくも頼もしい小さなパートナーです。

(中略】

ZUKKUで取得した識別データを、クラウド型マーケティング管理システムに蓄積して可視化し、
売り場の需要予測や販促施策立案、付随するデジタルサイネージ広告配信の自動最適化など、
AIとロボティクスを活かした付加価値を、様々な場で提供していきます。』

と、顧客との対話などを通じて顧客情報を収集・分析してマーケティングを支援するツールです。

ZUKKUの画像はこちら
なかなかキュートなロボットですね。

先程のASCIIの記事では、かの認識AIと対話AIを組み合わせたAI活用マーケティングツールと紹介しています。

既に、大手企業でも導入が始まっている他、

以下の同社のリリースのように、

介護支援、認知症の予防・進行抑制などの医療分野、高齢者の見守りなど家庭向けの商品、、画像認識と対話AIを活用した次世代型店舗「ヘルスケアステーション」事業など多方面に展開しています。

2019/10/1『ハタプロ、5G 活用の次世代医療・看護ロボットを開発

2019/9/18AIロボットを活用した認知症の予防・進行抑制で、大阪大学 大学院 医学系研究科と研究開始

2019/8/8『ハタプロ、AIロボット「ZUKKU」の家庭向け版を大手3社と共同展開

2019/8/6『画像認識と対話AIを活用した次世代型店舗「ヘルスケアステーション」事業開始

上記の、家庭向け版を共同開発している大手3社の一つが、今回のASCIIの記事のオートバックスセブンです。

 

B2BB2B2CビジネスのB2B2Cの協業における、エンドユーザーとのインターフェースの重要性

上記の展開例では、どれもZUKKUは、エンドユーザーとの対話型インターフェースとして利用されています。

このように、IoTプラットフォームを構築する中でも、情報を分析するAI部分と同様に、情報の入口、特にエンドユーザーとのインターフェースを押さえることの重要性が窺われるかと思います。

リアルなインターフェース(顧客接点)を持つことで、他社と提携をうまく進めている例かと感じた次第です。

『富士通の戦略解説にみる自社が押さえるべきボトルネック』

でお伝えしたように、自社事業が所属する業界、バリューチェーンやエコシステムの中のどの部分を自社の強みで押さえるかということは、企業規模の大小を問わず、大変重要になっています。

その中で、

翻訳サービスの多言語化にみるラインアップの拡充方法』
でご紹介した、みらい翻訳の、多言語化と法務部門向けのサービス提供によるラインアップ拡充や、

『資生堂のサブスクリプション型IoTスキンケアサービスにみる自社が活用すべき強みの押さえ方』
でお話した、資生堂のスキンケアにおけるブランドという自社の強みを活かし、ユーザーサイドにおいたIoTマシンとスマホアプリによるテーラーメイドのスキンケアサービスの例など、

自社の強みで押さえる部分をバリューチェーンの中のどこに置くかを考える上で、エンドユーザーとの接点は重要な選択肢となってきます。

『ケーブルテレビによるオンライン診療にみるインターフェースの多様化と既存インフラの活用』
では、オンラインサービスのインターフェースが多様化する中で、ユーザーに馴染みが深く、普及しているテレビという既存インフラの活用例をご紹介しましたが、

今回のZUKKUのように、エンドユーザーが親しみやすく、そばに置いてもらえる汎用的なユーザーインターフェースというのも、

AI・IoTのビジネスにおけるデータ収集手段の分散化の中で、自社商品の市場を広げる有効な手段であることを改めて認識した次第です。

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