竹中工務店の街の可視化にみる、フィードバック手段の進化

【今日のポイント】

竹中工務店が開発した まちの状態可視化ツール「ソーシャルヒートマップTM」。

位置情報月のSNS投稿内容の分析により、街の質的な評価を可能にするというものです。

デジタル化によるフィードバックの進化と適用先の拡大が進んでいることがここにも窺えます。

 

まちの状態可視化ツール「ソーシャルヒートマップTM」を開発
~位置情報付きSNS投稿内容をAIが分析し、より質の高いまちづくりをサポート~

2019/10/11に竹中工務店は表記のリリースを公表しました。

(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)
※〉「ソーシャルマップ」は竹中工務店が商標出願しています。

『竹中工務店(社長:佐々木正人)は、AIが位置情報付きのSNS投稿内容を分析し、実際にその場所を訪れた人が思ったこと・感じたことといった質的な評価を可視化するツール「ソーシャルヒートマップTM」(特許出願済・商標出願済)を開発しました。

当ツールは、10 月 15 日(火)~18 日(金)に幕張メッセで開催される「CEATEC 2019(シーテック 2019)」の当社ブースに展示します。

「ソーシャルヒートマップ」の解析スキーム
位置情報付きのSNS投稿内容を独自アルゴリズムで構成されたAIによって分析し、
① まちに関するSNS投稿内容のみを抽出します。
② 投稿内容から投稿者の属性(性別や年代などを推定)、カテゴリ(食事、イベントなど何についての投稿かを10個に分類)、印象(ポジティブ/ネガティブ)を分類し、その場所の質的評価として蓄積します。
③ 蓄積されたデータを「マッピング」、「グラフ化」、「キーワード表示」で分かりやすくその場で可視化します。

「ソーシャルヒートマップ」の特長と活用イメージ
特長
・位置情報とまちに関する質的な評価をリンクさせたデータの提供が可能。
・お客様との打合せの場で、分かりやすくタイムリーに可視化した結果を提示することが可能。

活用イメージ
・従来からまちづくりに活用されていた政府や自治体の公開データ、まちの人の流れを示す人流データや商品等の購買データなどを補完し、テナント誘致、まちの活性化施策、社会課題解決に向けて有用なデータを提供していきます。
・今後は、より精度の高いデータが提供できるよう、自治体や民間企業との実証実験を進めていきます。また、お持ちのオリジナルデータと「ソーシャルヒートマップ」を重ね合わせることで、まちづくりへの新たな活用方法を模索していきます。』

「ソーシャルヒートマップ」の解析スキームの図はこちら
位置情報の活用例としても、都市計画などのフィードバック手法としても参考になるかと思います。

 

位置情報の活用による都市計画やマーケティングのフィードバック

上述のように、ユーザーのリアルタイムの情報とその分析は、持っている課題への対応策の計画時だけでなく、効果検証にも役立つものとなり得ます。

『兵庫県の健康寿命延伸サービスの実証実験にみるAIICTによるフィードバックの進展とデータの利活用』

『横浜市のICT活用による市民参加型実証にみる社会課題対策の選択肢とビジネスチャンス』
でお伝えしたとおり、ICTやAI・ICTを用いた、行政や市民による高齢者対応、防災や社会インフラ整備への対応が始まっていますが、

今回の竹中工務店のソーシャルヒートマップも、社会課題に対する対応とその効果検証(フィードバック)のツールの一つと捉えられるかと思います。

 

スマートシティの一つの要素として、フィードバックをとらえる

私は、デジタル化の本質の一つとして、「フィードバックの進化」が挙げられると考えていますが、今後、いわゆる「スマートシティ」の要件として、交通、インフラ整備とそのメンテナンスなど、街を構成する要素の構築と運用におけるフィードバックの高度化が重要になってくるのではないかと思います。

これは、スマートシティだけではなく、例えば商店街のような小規模な地域、街区においても同様に重要な要素であり、そのフィードバックに必要なツールやサービスも今後充実してくるものと予想する次第です。

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