ダイヤル式携帯電話にみる、ラインアップのライフサイクルの加速

【今日のポイント】

米国では、ダイヤル式電話を模した携帯電話がリリースされ、自作するための3Dプリンターによる躯体なども発売されています。

ネットと3Dプリンターにより、商品のラインアップのライフサイクルは加速され、アーリーアダプター向けから汎用品の段階をほとんどを経ずに、個別ユーザー向けへと変化していく可能性が窺え、このような変化にも対応することが必要となって来ているものと感じる次第です。

 

● 2020年にダイヤル式携帯電話? Rotary dial cellphone in 2020?

2020/06/15の1日5分ビジネス英語に表記のトピックスが掲載されていました。

ロボット工学会社スカイエッジのエンジニア兼創設者であるハウト氏が開発したダイヤル式の携帯電話。ケースは3Dプリンターで製造しているとのことです。

動画はこちらですが、なかなかレトロかつユニークな携帯ですね。

この携帯電話については、2020/6/9のギズモード・ジャパンも取り上げています。

『ダイヤル式携帯電話、今秋発売予定だって』

現在改良品も開発中とのこと。シンプルな機能を好む方や、レトロ好きな方には更に魅力的なデバイスとなりそうで、そのリリースも楽しみです。

 

● ネットと3Dプリンターで加速する商品のラインアップのライフサイクル

今回の記事からは、「商品のラインアップのライフサイクルが、ネットと3Dプリンターで加速する」様子が窺えるかと思います。

商品の市場展開は、特定用途向けから始まって、高機能化・多機能化へと進む事で顧客の多様なニーズを取込み、市場を広げていきますが、

ある程度汎用化が進むと、今度はまた特定のユーザーやニーズに特化した周辺の商品の裾野が広がっていくというライフサイクルを、ラインアップの面からは辿るケースが多いかと思います(画像などを扱うプロ仕様のパソコン→TVも見れる一般向け汎用ノートPC→カスタムメイドPCやモバイルPCなどの多様化など)。

このサイクルの、特に始めの部分と終わりの部分について、
個別ユーザーのニーズに応える手段としての作成や使用に関する情報・データの流通がネットによって広がり3Dプリンターによって作成手段を個人が所有出来る様になった事で、ラインアップの変化が加速していきます。

場合によっては、中程の汎用化・一般化をほとんど通らない商品も出てくるかと思います。

これは企業側にとっては、製造設備等への投資期間などに大きな影響を与える可能性も秘めていると感じます。

また、クラウドファンディングなどの個別ユーザーのニーズを汲み取るためのマーケティング仕組みも、今後、プラットフォーム化と個別ユーザーの情報発信という集中と分散が併存し、多様化していくのではと考える次第です。

 

● バリューチェーン含めて自社の事業構造の変化と投資戦略を検討する

知的資産、有形資産の両面からバリューチェーンの各プロセスの中抜け、代替手段などを、5Fなどのフレームワークを自社だけでなく自社の上流と下流においても適用して、そこで起きる変化が自社に及ぼす影響とその対応を考え、対策を立てておくことが、企業規模を問わず必要となっています。

今すぐ必要ではなくとも、対策を実施すべきトリガーは何かまで検討しておく事で、変化に機敏に対応することが可能になります。

ただし、変化への対応においては、自社の理念や強みといった軸をブレさせないことと、柔軟性のバランスを取ることも課題になってきます。

変化に素早く対応するためには、既存の経営資源の有効活用も重要ですね。

上記の様に、自社商品・サービスのライフサイクルの加速化に対応するために必要な検討項目と情報は多岐にわたりますが、

これらの情報の整理として、経営デザインシートや知的資産経営報告書の活用も選択肢の一つとして検討をお勧めする次第です。

 

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