セブンイレブンのデジタル変革にみるスマホという戦場の競争の把握方法

【今日のポイント】

スマートフォンのアプリ間の競争も激化の様相を見せていますね。顧客のマインドフローやマインドシェアなどの購買行動・購買心理細かいプロセスに分解しつつ、どんな方法とタイミングでリーチするかを考えることが重要かと思います。

 

● 「近くて便利」から「私に便利」へ――AI、IoTを駆使して挑む、セブン-イレブンのデジタル変革 

2018/12/25のITmediaエンタープライズに表記の記事が掲載されていました。
セブン-イレブンとNECが提携して、「省人型店舗」を開設するというものです。

(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

今回の省人型店舗(実証実験として、三田国際ビルにオープン)では、顔認証やターゲット広告サイネージ等のAI・IoTを活用した来客向けの快適性・利便性向上の他、従業員をサポートするシステムにもAIを活用していくとのことです。

市場として、オフィスビル、病院、工場などのマイクロマーケット(小規模商圏)をターゲットにしているとのこと。

また、「私に便利」は空間的な近さに加えて「心理的な距離の近さ」やカスタマーエクスペリエンス(顧客体験)も重視しているとのことなので、ユーザーとしても、今後の展開が楽しみです。

株式会社セブン‐イレブン・ジャパンのリリース(2018/12/17)はこちら

● スマホアプリによるネット上での展開とアプリ競争

ITmediaエンタープライズの今回の記事では、セブンイレブンジャパンのセブン‐イレブン・ジャパンの持株会社であるセブン&アイ・ホールディングスのネット上での取り組みとして、セールスフォースCRMを採用するとともに、スマートフォンのアプリを配信して、ユーザーと個別に繋がることを目指していることも記載しています。

この部分を読んで、「スマートフォンの画面上でのアプリ同士の競争」今後さらに激化していくと感じました。

● ユーザーの「時間」と「利用シーン」

以前から、例えば通勤電車での「時間」の獲得競争として、週刊誌から携帯電話やゲーム機、更にスマートフォンへと時間を消費する「場」の競争が行われてきたことはつとに指摘されていますが、

スマートフォンの中のアプリ同士の競争、あるいはメールやTwitterなどのコミュニケーションとの競争が起きていることを、自分自身がユーザーとしても感じている所です。

スマートフォンの通知機能にしても、アプリによってONとOFFを使い分けるのは、多くの人が行っていることかと思いますが、今後はユーザー情報の収集はバックグラウンドでも行えるとしても、提案のツールとしてのスマートフォンアプリは、その通知のタイミングなどかなりの工夫が必要になるものと思いました。

 

● ユーザーのTPOを細かく分解する

今までも
「AIによる契約作成サービスにみる知恵の流れとプロセス」

などで、
AI・IoTの導入検討やその影響把握について、タスクやプロセスをブレークダウンして検討することをお伝えしてきましたが、今後は、業務だけでなく、ユーザーのマインドフローやマインドシェアなど利用シーンにおける行動と心理面を今まで以上に細かく分析してコミュニケーションを取ることが必要になってきていると感じます。

そのような業務とユーザーの利用シーンの双方を分解し、更に突き合わせるうえで、知的資産経営報告書の価値創造ストーリーのような、価値提供とその利用をストーリー(流れ)で見ていくことも有用性が増してくるのではと考える次第です。

 

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