ロボットの活用にみる、既存商品・サービスの展開のヒント

ロボット

【今日のポイント】

いまや、ロボットは単純作業だけでなく、管理やおもてなしなど、人の業務の多くを代替できるレベルに達しつつあると最近のニュースからも感じていますが、

ロボットの適用先の拡大をパターン化してみることは、自社事業の展開を考える上でのヒントを得る手段としても有効ではないかと利用の検討をお勧めする次第です。

【目次】

1.介護や製造分野でのロボット活用の広がり
2.ロボットの活用先の広げ方のパターン
3.ロボットの活用先の広げ方からのヒント

 

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1.介護や製造分野でのロボット活用の広がり

ロボットは、自動配送や製造業だけでなく、米国では病院などの医療分野でも適用されるなど、適用先の拡大が進んでいますが、
以下の記事の様に、日本でも既存のロボットの他分野への展開を始めとして、活躍の場が広がっている事が窺えるかと思います。

 

● イチゴ自動栽培ソリューション「HarvestX」を2023年より順次提供開始します。

2022/12/21に、 HarvestX 株式会社( https://harvestx.jp/ )は、表記のプレスリリースを公表しました。

https://harvestx.jp/news/20221221/
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『ロボットとAIによる授粉・モニタリング自動化で、安定生産と生産コスト削減を実現します。

・ハチより 27.8%も授粉精度が高い自動授粉(*)で、奇形果の発生を軽減し、果実の収穫量向上

・ハチの死骸放置による病害リスクや、作業者のハチ刺されなどの労災リスク防止により、工場内の衛生環境を向上

・ロボットで収集したデータをもとにした苗の状態の分析により、正確な収穫日や収穫量を予測可能に

*自社実証実験の結果に基づく』

Google地上走行型の無人探査機によるイチゴ栽培の支援技術開発を行っているそうですが、第一次産業のDXが進みつつある事が窺えると感じる次第です。

なお、スマート農業にみる未来予測の利用については、以下のトピックスもご参考になれば幸いに存じます。

『スマート農業にみる、キーワードによる現状分析と未来予測の組み合わせ』
https://wp.me/p9D2bS-29S

 

● 高齢者住宅では、オリオンスターテクノロジー株式会社製の配送ロボットLuckiが導入
株式会社学研ココファン ココファン新小岩で配送ロボットが活躍しています。

2022/12/21に、Orion Star Robotics US Inc ( https://jp.orionstar.com/ )は、表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000110665.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『【配送ロボット導入背景】
この度、入居者とのコミュニケーションツールになり、より安心したサービスが提供できるよう、また人手不足の解消を目的として、Luckiを導入しました。
導入するLuckiは、主に多階層での荷物配送や、食堂などで配膳・下げ膳などの仕事を担当しています。
重い荷物の配送はLuckiに任せるため、スタッフが楽になる効果を見込んでおります。』

配膳ロボットのレストラン以外への適用の事例からは、今自社が持っているソリューションの新規市場開拓におけるヒントも見つけられるのではと感じた次第です。

 

● ミツカングループでのugoを活用した生産技術の開発に着手

2022/12/21に、業務DXロボットの開発を手掛けるugo株式会社( https://ugo.plus/ )は、表記のプレスリリースを公表しました。

https://ugo.plus/news/2022/12/21/%e3%83%9f%e3%83%84%e3%82%ab%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%97%e3%81%a7%e3%81%aeugo%e3%82%92%e6%b4%bb%e7%94%a8%e3%81%97%e3%81%9f%e7%94%9f%e7%94%a3%e6%8a%80%e8%a1%93%e3%81%ae%e9%96%8b/
(引用は『』でくくります。改行は筆者挿入。以下同様。)

『今回使用したロボットのモデルは「ugo Pro」です。ミツカンの工場での活用を想定してテスト導入致しました。
今後は、生産ラインでの活用や工場設備の点検といった新しい技術開発に向けた検討をミツカンとともに進めていく予定です。』

製造現場でのロボット利用も、製造だけでなくモニタリングなどのデータ収集や、保守・メンテナンスなどの管理面にまで広がる様子が窺えると感じる次第です。

 

2.ロボットの活用先の広げ方のパターン

上記のロボット活用の記事などから、ロボット活用先の広げ方として、以下のようないくつかのパターンが拾えてくるかと思います。

1>人が行っていることをロボットに置き換える

既に人が行っている作業をロボットに置き換えることは、単純作業から始まって、AI・IoTの適用により、複雑な作業や情報収集の分野にまで広がっていることが、上記のイチゴ自動栽培の記事や、配送会社の自動配送ロボット倉庫内の配送関連作業の自動化など多くのニュースで目にするところですが、

今後も、デジタル技術の進展とロボット自体の作業や移動能力の向上に伴い、人が行っている作業のロボット化は多くの分野で進むものと考える次第です。

 

2>既存のロボットの機能を上位概念で捉えて、その機能を必要とする適用先(市場)を探す

例えば、配膳ロボットならば、「配膳」を「食事を運ぶ」に加えて「食事というサービスを提供する」と上位概念で捉えることで、レストラン以外で食事サービスを提供する場として、病院や介護施設、イベント会場など、業界を超えた適用先を考え易くなります。

この、「上位概念で共通する分野を拾い出す」という手法については、以下のブログトピックスもご参考になれば幸いに存じます。

『自社のブランドとイノベーションを知的資産で連携させる』
https://wp.me/p9D2bS-28e

『Yahooの携帯発売やTikTokの親会社バイトダンスのスマートライトランプにみる、自社のブランドや提供価値を上位概念で定義する重要性』
https://wp.me/p9D2bS-1Et

『経営デザインシート作成テキストから考える、「キーワードの選び方と組み合わせ方」』
https://wp.me/p9D2bS-27x

 

3>マネジメント・もてなし(接待・慰労)などの分野と従来の業務の兼用化

製造現場でのモニタリングや保守・メンテナンスでのロボット利用は、1>で述べた人が行っている作業のロボット化の面に加えて
エッジAIなどのエッジコンピューティングも含めて、その場での判断・対応の自動化と、データ取得と分析による人間の判断のサポートの双方をロボットが担う動きが出てきていることが、上記のugo株式会社の記事や、
レストランや病院でのコミュニケーションのサポートも兼ねたロボットの利用などからも窺えるかと思います。

 

3.ロボットの活用先の広げ方からのヒント

2.で挙げたロボット活用のパターンは、多くのパターンのごく一部ですが、

・ロボットを自社の商品・サービスに置き換えて、
・現在の商品・サービスの提供価値と、それを利用している顧客・市場のニーズ双方を上位概念で置き換えて、既存顧客のニーズの深掘りや、共通する新規市場の探索を行うとともに、
・新しく見つけたニーズへの対応において、AIやIoT、オンライン化などのデジタル技術のサポートを適用することを考えることで、

自社の既存事業の深化や新規事業への展開などのヒントが得られるかと思います。

2023年を迎えて自社の今後の事業構想を考える上で、何かのご参考になれば、大変幸いに存じます。

 

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