Q&A>知的資産の獲得のヒントは、どこから見つけられるか?

疑問、質問

【今日のポイント】

新年度を迎えるにあたって、年間および中長期の計画の実施の準備をされていることかと思いますが、
そこで必要な知的資産を特定できたとして、その取得のためのヒントをどこから見つけてくるかについて、DXを例に取ってお話しいたしますのでご参考になれば幸いに存じます。

【目次】

Q>自社の将来に必要な知的資産の取得はどのようにしたら良いか?
1.自社に必要な知的資産の特定と取得方法の検討
2.DXの導入の課題
3.自社に必要な知的資産の取得についてDXなど具体的な事例からヒントを得る

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Q>自社の将来に必要な知的資産の取得はどのようにしたら良いか?

A>これは、人的資産、構造資産、関係資産それぞれ、かつ企業によって異なってくるため、一般化することはなかなか難しいですが、

現在、中小企業でも課題となってきているDXの導入とその支援に関する記事などを見ると、DX以外の自社が新規に導入したい施策においても、必要な知的資産の取得に関するヒントが見つかられるかと考える次第です。

 

1.自社に必要な知的資産の特定と取得方法の検討

いよいよ、来週から2023年度が始まりますね。

新年度を迎えるにあたり、この1年だけでなく、中長期の自社の成長のために必要な施策にも着手される企業も多いかと思いますが、

自社の将来に必要な知的資産などの経営資源の特定と取得もその一つかと思います。

本ブログトピックスで何度も紹介している経営デザインシートでは、自社の将来像やビジョンから将来の事業ドメインとビジネスモデルを考えそこから逆算して、将来に向けて今から着手すべき知的資産などの経営資源の取得などの課題を設定していきますが、

必要な知的資産を特定したところで、それをどのようにして取得すれば良いかをまず検討する必要が出てきますね。

これは、人的資産、構造資産、関係資産それぞれ、かつ企業によって異なってくるため、一般化することはなかなか難しいですが、

現在、中小企業でも課題となってきているDXの導入とその支援に関するニュースなどを見ると、DX以外の自社が新規に導入したい施策において必要な知的資産についても、その取得に関するヒントが見つかられるかと考える次第です。

 

2.DXの導入の課題

DX導入での課題というと、まず、「DX人材の確保」が挙げられますね。

その他にも、DX導入のメリット、特に費用対効果の把握・明確化や、そのための資金確保なども中小企業にとっては大きな課題かと思います。

これらの課題について、実際のDX導入支援事例などは、必要な支援策をがどこから得るかを探すためだけでなく、どのような支援が必要かの検討においても参考になると考える次第です。

 

3.DX人材や資金確保などの課題への支援の状況

以下はほんの数例ですが、このような支援事例を見ることで、DX人材の確保だけでも、「既存の人材のリスキリング」「新規の人材の取得」「外部人材の活用」など、複数の選択肢があること、それを提供するプレーヤーはどのようなものかなどのヒントを得られるかと思います。

 

● 中小企業のDX人材育成を支援する「DXリスキリング助成金」

2023/3/9の「日本の人事部」( https://jinjibu.jp/ )に、以下の記事が掲載されていました。

https://jinjibu.jp/spcl/sp0007608/cl/detl/4531/
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『中小企業の場合は、「DXリスキリング助成金」の制度を活用できるケースが多く、この助成金制度を活用して研修を受けていただくこともあります。

DXリスキリング助成金とは

DXリスキリング助成金は、東京都がDX人材の育成支援のために行っている助成金制度で、インターネット・アカデミーなどの民間の教育サービスでDXに関する職業訓練を行った場合に経費の一部を助成する制度です。』

人材育成が中小企業のDX推進の重要課題である事は広く知られていますが、対象講座に掲載されているデザイン思考のように、知的資産経営にも通じる思考法・メソッドとの組み合わせてのリスキリング支援に関心を惹かれた次第です。

 

スタートアップの外部人材利用という点では、以下の記事も参考になるかと思います。

 ITエンジニア/デザイナー副業・採用サービス「Offers」、スタートアップ経営加速クラウド「StartPass」とのパートナー提携を開始
~プロフェッショナル人材と企業を繋ぎ、スタートアップの事業成長を加速~

2023/2/22に、ITエンジニア/デザイナーの副業・転職サービス「Offers(オファーズ)」を運営する株式会社overflow( https://overflow.co.jp/ )は、表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000053307.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

「StartPass」を利用するスタートアップと、Offersが抱える経験豊富な人材を繋げ、スタートアップの事業成長を支援しStartPassが掲げる「日本をスタートアップしやすい国へ」を実現していきます。』

⇒スタートアップの事業を加速するために、また、事業提携先との円滑な関係構築の支援のためにも、人材育成や確保の重要性が窺えると感じる次第です。

 

● PwCコンサルティングおよび九州大学との共同研究契約を締結
事業成長人材エコシステム研究プロジェクトの実証実験開始
~ 福岡県・経営者団体・地域大手企業と有機的に連携、事業成長を支援します ~

2023/2/27に、総合人材サービスのパーソルグループで人材派遣・アウトソーシング事業を手掛けるパーソルテンプスタッフ株式会社は表記のプレスリリースを公表しました。

https://www.tempstaff.co.jp/corporate/release/2022/20230227-4316.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『今回の「事業成長人材エコシステム研究プロジェクトの実証実験」では、事業成長に必要な専門的かつ即戦力人材の確保と最適配置を目的とし、
パーソルテンプスタッフおよびPwCコンサルティングが、福岡県と九州大学、中小企業経営者協会連合会、地域大手企業などと有機的に連携しながら、
人材データベース・集客施策・新たな仕事や職場の創出・人材育成・ハブ機能などの人材エコシステム構築の検証を行います。』

地域のスタートアップ支援における人材面の重要性産官学連携の必要性の双方が窺えると感じる次第です。

なお、人材育成やキャリアデザインにおける他社などとの連携については、以下の本ブログピックスもご参考になれば幸いに存じます。

『Z世代から高齢者までの幅広い教育の機会と人材獲得のチャンス』
https://wp.me/p9D2bS-2g5

『Q&A>外部から受けるアドバイスや指導の効果を上げるヒントは?』
https://wp.me/p9D2bS-2hX

 

また、資金確保では、以下のような支援側の記事も参考になるかと思います。

● ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金〔一般型〕13次無事採択!

2023/2/23の、私もWordPressでお世話になっている中小企業診断士、佐久間 俊雄さんのブログ記事。

https://web-shindanshi.jp/hojyokin/13ji-saitaku/
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『採択されたポイントは、気合でストーリー性を作ること。
自社の強みを機会に充てるストーリーをしっかり書いたこと。
図表作りにも力を入れ、ビジュアル的にわかり易くをモットーに掛けたこと。

かなり時間をかけて(多分100時間位…)丁寧に申請書づくりができたことなどでないかと思っています。』

知的資産経営報告書や経営デザインシートなどの知的資産経営ツールにも通じるストリー作りなどの丁寧な作り込みや、何よりも当事者、支援者双方の熱意の重要性を感じた次第です。

 

更に、地域ごとに自治体など、産学官連携などによるDX支援も行われています。

 

● 崇城大学IoT・AIセンターと最先端のセンシングテクノロジーなどを活用した地域DX推進のためのパートナー事業を開始
~ ソニーセミコンダクタソリューションズ、ヘッドウォータース、FastLabelと共同で実証実験を開始 ~

2023/1/27に、AI開発のデータプラットフォームを開発・提供するFastLabel株式会社( https://fastlabel.ai/ )は、表記のプレスリリースを公表しました(PRTIMES_JPより)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000075.000065427.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

『FastLabelは、パートナーと共に、熊本のDXの先進性・先導性やプレゼンス向上をめざし、DX人材の育成事業、DXハブの構築事業、地域DXのサービス開発事業に取り組んでまいります。
本共同事業の中で、FastLabelはデータセントリックと呼ばれる最先端のAI開発を実現する手法を提供いたします。』

熊本の地域DX推進に向けたパートナー事業と、そのための共同実証実験を開始する旨のプレスリリースです。

崇城大学IoT・AIセンターのサイトはこちら。
https://www.cis.sojo-u.ac.jp/index.php/iot-ai-center.html

各地域でのDX推進におけるアカデミーと企業の共創も始まっている事が窺えると考える次第です。

 

● 神戸市中小企業DXお助け隊事業 事例報告会及びデジタル化セミナーの開催

2023/2/28に、神戸市は表記のお知らせを公表しました。

https://www.city.kobe.lg.jp/a93457/223854695824.html
(引用は『』でくくります。太字と改行は筆者挿入。以下同様。)

このセミナー事態は2023/3/28開催で既に終了していますが、同記事の中で、以下のように「DXガイドラインの更新」のお知らせがが掲載されています。

『(1)ガイドライン更新の内容
  ①「業種別DX導入の取り組みについて」の追加
  ・介護業
  ・卸売業
 ②「DX導入事例」の追加
  ・特別養護老人ホーム Lino(介護業)
  ・株式会社マツヤ(卸売業)

(2) 参考
 ①神戸市中小企業DXガイドラインとは
  DXガイドラインとは、DX推進の参考となる事例や手法など様々な情報をまとめた中小企業向けのDX推進マニュアルです。構成は以下のとおりです。
  ア)ゼロから学ぶDX
    ビジネス環境の変化や市場背景などDX化が必要な理由を分かりやすく解説します。
  イ)業種別DX導入の取り組みについて
    業種ごとに代表的なDX導入の狙いや導入の仕組みを簡単に解説します。
  ウ)DX導入事例
    中小企業のDX導入の事例を記事にして紹介します。
 ②公開先URL
   https://kobe-dxotasuketai.jp/guideline/

このように、行政や支援機関、支援ビジネスを行っている企業などが、DXとは何かから、導入への取り組み事例なども紹介しているので、これらの情報提供サイトも利用することで、DX導入に関する課題の全体像を俯瞰する助けになるものと考える次第です。

 

上記のように、中小企業でも業種を問わず課題となってきているDXの導入の事例など、「知的資産経営」という分野以外具体的かつ現在注目を集めている分野の導入支援事例をみて、「DX導入」を自社の将来事業とその施策に置き換えてみることで、

他の分野でも自社に必要な知的資産の取得方法のヒントが得られるかと思います。

また、DXのように、人材(人的資産)システム(構造資産)資金や導入コンサルティングの援助(関係資産)など、幅広い分野の経営資源の獲得を必要とする分野の事例は、自社の将来に必要な知的資産それ自体も見つけられる可能性が高いため、まずは情報収集の検討をお勧めする次第です。

 

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※>本ブログのトピックスの中で紹介している事例の中で取り上げているサービスや商品等は、解説のための参考として挙げたもので、
当研究所として推薦するものではありませんので、他の選択肢や導入の要否含めて、自社の状況に応じてご検討いただければ、大変幸いに存じます。

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