コニカミノルタの介護データ活用サービスにみる、現場と新技術の仲介者の重要性

【今日のポイント】

コニカミノルタの介護データ活用の専門家を顧客内に育てるサービス。

AI・ICTなどの新技術を現場に導入するための課題解決と同時に、自社に蓄積した知見の利活用、育成した人材の継続教育による顧客接点の維持・強化にも繋がる方法として参考になるものと考える次第です。

『コニカミノルタと善光会、介護施設でデータを活用 オペレーション変革を実現する「ケアディレクターサービス」を開発ーICTを介護現場に定着させ、デジタル変革でケア品質向上と業務効率化の両立を実現利用者データを介護の現場革新に活用 コニカミノルタ、新サービスを提供開始』

2019/10/7にコニカミノルタはリリース表記のリリースを公表しました。
(引用は『』でくくります。 太字と改行は筆者挿入、以下同様)

『コニカミノルタ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山名 昌衛、以下 コニカミノルタ)は、同社の介護事業子会社であるコニカミノルタQOLソリューションズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:三浦 雅範、以下 QOLソリューションズ)と社会福祉法人 善光会(本社:東京都大田区、理事長:梅田 茂、以下 善光会)が、介護施設で収集する様々なデータを多角的に解析し、現場のオペレーション変革を実現する「ケアディレクターサービス」を共同開発し、QOLソリューションズによるケアディレクターサービスの提供を開始することを発表しました。

ICT(情報通信技術)導入が困難といわれる介護現場において、データ活用による介護オペレーションを専門職の「ケアディレクター」に任せることにより、介護スタッフはケア業務に集中でき、効率的かつ高品質な介護が可能となります。』

介護データを利活用する専門家の育成サービス。

AI・IoT等の新技術と現場の仲介者の重要性が窺えます。

コニカミノルタのIoTによる介護支援サービスは2015年にリリースされています。
ICTで介護ワークフローを変革する「ケアサポートソリューション」を開発~スマートフォンの活用で業務の効率化を実現~』

このサービスのプロモーション、導入、アフターフォローなどの活動の中で得た知見をもとに、今回のICT技術導入の支援者育成サービスを展開するものと考えられます。

利用者側に、仲介者を育成する

今回の「ケアディレクター」の育成は、介護分野において、現場の人が業務に専念できる環境づくりを支援する方法(ビジネス)としての、

現場と専門家の仲介者を自社内に育成してお客様に派遣する方法と、お客様の中にそのような人材を育てる支援をする方法があり、今回のように、お客様に要員面で余裕があれば、お客様の人的資産の強化支援という形で自社のソリューションとして提供し、併せて自社商品の導入をサポートすることが可能になるかと思います。

また、お客様の中に、この仲介者に当たる人材を育成することは、検定試験と同様に、自社のサービスの使い方の知見を、学習や資格という形で活用する事でサービスの導入促進、顧客接点の維持にも繋げていく取り組みと捉えることができるかと思います。

『ミニメイド・サービスの資格ビジネス進出にみる、知的資産の転用方法』や、ITスキルアセスメントツールGAITにみる「検定」の活用』でもお伝えしたように、自社事業を通して得た暗黙知を含む知見や顧客データを「検定」や「資格」の形で活用することは、自社のリソースの利活用となり、さらに、受講者からのフィードバックを通じて、自社の知的資産の強化や、KPIの設定とその検証方法としても活用が可能となります。

このような利活用を考える際には、自社の強みや商品の特長を、それを裏付ける知的資産という上位概念の目で見ることで、今の事業の外へ視野を広げる助けになるものとお勧めする次第です。

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